お問い合わせ TEL

脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

ブログ

脳梗塞と脳卒中の違いを徹底解説

2025/09/02


脳梗塞と脳卒中の違いを徹底解説|原因・症状・治療・予防まで

🧠 脳梗塞と脳卒中の違いを知る前に

💬 用語の関係を一言で

「脳梗塞」と「脳卒中」という言葉、ニュースや健康番組で耳にすることは多いと思います。ですが、いざ違いを説明してくださいと言われると、意外とはっきり答えにくいのではないでしょうか。特に身近な人が突然倒れたとき、「脳卒中なの?それとも脳梗塞なの?」と混乱することも少なくありません。この記事では、両者の違いをやさしく整理し、読者の不安を少しでも和らげられるようにまとめていきます。

まず大前提として、「脳卒中(stroke)」は大きな病気のグループを指す総称です。その中に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」などが含まれています。つまり脳卒中は“傘”のような存在で、その下にいくつかの具体的な病気がぶら下がっているイメージです。

一方「脳梗塞(cerebral infarction)」は、脳の血管が血栓や動脈硬化によって詰まることで脳細胞が酸素不足になり、壊れてしまう状態を指します。日本人の脳卒中の中ではこの脳梗塞がもっとも多く、全体の約6〜7割を占めるといわれています(出典:日本脳卒中学会)。

ここで混乱しやすいポイントは、「脳卒中=脳梗塞」ではないということです。脳卒中は大きな病名であり、その中の一部が脳梗塞。逆に言えば、脳梗塞は脳卒中の代表的なタイプの一つという関係になります。次のパートでは、なぜ脳梗塞や脳卒中が起きてしまうのか、その背景や原因を見ていきましょう(出典:国立循環器病研究センター)。

🔍 脳梗塞や脳卒中が起こる背景と原因

🧩 原因分類の基本

脳卒中の中でももっとも多い脳梗塞。なぜ血管が詰まってしまうのでしょうか?その背景には、生活習慣や体質、加齢といった複数の要因が絡み合っています。

🧪 脳梗塞の主なタイプ

  • 血栓ができるタイプ(心原性脳塞栓症):心房細動など心臓の病気で心臓内に血の塊ができ、それが血流に乗って脳血管を塞ぎます。
  • 血管が狭くなるタイプ:高血圧・糖尿病・脂質異常症が続くと動脈硬化が進み、内腔狭窄と血栓付着で詰まりやすくなります。
  • 細い血管が詰まるタイプ(ラクナ梗塞):脳深部の細小血管が閉塞。軽症でも反復で認知機能に影響することがあります。

💥 出血型の背景

脳出血やくも膜下出血は「血管が破れる」タイプです。高血圧で脆くなった血管が破綻し出血する、くも膜下出血は動脈瘤の破裂で起こり激しい頭痛や意識障害を伴います(出典:厚生労働省)。

📊 生活習慣リスク

  • 塩分過多(高血圧の温床)
  • 運動不足や肥満
  • 喫煙・過度の飲酒
  • 睡眠時無呼吸症候群などの呼吸障害

特に高血圧は「脳卒中最大の危険因子」といわれています(出典:国立循環器病研究センター)。こうした要因を理解することは、予防につながる第一歩です。

🚨 脳梗塞や脳卒中の症状・兆候に気づくために

🧏‍♂️ 典型的なサイン

  • 片側の手足や顔のしびれ、力が入らない
  • 急に言葉が出にくい、ろれつが回らない
  • 視野の一部が欠ける、ものが二重に見える
  • 急なめまい、歩行のふらつき

とくに「片側のしびれ・麻痺」と「言葉の障害」は脳梗塞の典型サインです。

🩸 出血型の特徴

脳出血は頭痛・吐き気・意識障害を伴いやすく、くも膜下出血は「バットで殴られたような突然の激しい頭痛」が特徴です(出典:厚生労働省)。

⏱ FASTでの初期対応

  • F(Face):顔の片側がゆがむ
  • A(Arm):両腕を上げると片方が下がる
  • S(Speech):言葉が不明瞭・理解しづらい
  • T(Time):症状が出たらすぐ119番

🩺 脳梗塞や脳卒中の診断と治療の流れ

🔎 主要な検査

  • CT:短時間で脳出血の有無を確認でき、救急で最初に用いられます。
  • MRI:脳梗塞の早期診断に有効で小病変も検出しやすい。
  • MRA・血管造影:狭窄・閉塞の詳細評価に用います。

心電図や血液検査で「心原性かどうか」を確認することもあります。

💉 虚血性(脳梗塞)の治療

発症4.5時間以内ならt-PA静注療法が選択肢になります。さらに、機械的血栓回収療法は適応条件下で発症6〜24時間以内に実施されることがあります(出典:日本脳卒中学会ガイドライン2021改訂2025)。

🩸 出血性の治療

脳出血は血腫除去術や厳格な血圧管理、くも膜下出血はクリッピング術やコイル塞栓術で再出血を防ぎます。

🕰 時間依存性

脳は一度傷つくと回復が難しい臓器です。「いかに早く治療を始められるか」が転帰を左右します。迷ったら救急受診を。

🌱 脳梗塞・脳卒中の予防と回復のために

🥗 再発予防の生活習慣

  • 血圧管理:減塩を意識し、1日の塩分摂取量は6g未満を目標(出典:厚生労働省)。
  • 食事:野菜・魚・大豆製品を増やし、脂質・糖質の過剰摂取を避ける。
  • 禁煙・節酒:喫煙は血管障害、過量飲酒は高血圧の悪化に直結。
  • 運動:無理のない有酸素運動やストレッチを継続。

🏃‍♀️ リハビリの役割

  • 運動リハ:麻痺肢の反復訓練で筋力・バランス改善。
  • 言語リハ:発声・理解・会話の再学習。
  • 嚥下リハ:誤嚥予防と栄養維持。

脳の可塑性を生かし、適切な刺激を繰り返すことで新しい神経回路が形成され得ます。焦らずコツコツ続けることが回復の近道です。

🧘‍♂️ 心のケア

不安や抑うつへの支援は回復を後押しします。家族や医療者と気持ちを共有し、必要に応じて専門職に相談しましょう。

✨ まとめ

📎 要点の振り返り

脳卒中は総称であり、その中に「脳梗塞・脳出血・くも膜下出血」が含まれます。とくに脳梗塞は日本で最も多く、生活習慣や血管の状態と結びついています。FASTの活用と「時間との勝負」という前提を共有しましょう。

治療後は再発予防(血圧・減塩・禁煙・運動)と薬物療法、そして継続的なリハビリが鍵です。正しい知識を家族で共有し、小さな実践を積み重ねましょう(出典:American Stroke Association/WSO)。

🗂 よくある質問

Q:脳梗塞と脳卒中の違いはなんですか?
A:脳卒中は「脳の血管に異常が起きる病気の総称」で、脳梗塞・脳出血・くも膜下出血が含まれます。脳梗塞はその中で「血管が詰まって脳細胞が壊れる」病気のことです。
Q:脳梗塞の前触れはありますか?
A:一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれる、一時的な麻痺や言語障害が起こることがあります。数分から数時間で改善する場合もありますが、脳梗塞の強い警告サインなので受診が必要です。
Q:脳梗塞は再発しやすいのですか?
A:はい。再発率は高く、発症後数年以内に再び起こる人もいます。血圧管理、生活習慣の改善、薬の継続が再発予防の鍵です。
Q:リハビリはいつから始めるのが良いですか?
A:多くの場合、発症から数日以内に始めます。早期リハビリは回復を促し、合併症予防にもつながります。

📢 迷ったら、まず相談を

「これって脳梗塞かも…?」と感じたら受診のサインです。症状が突然・いつもと違うなら ためらわず119番を。退院後のリハビリや在宅支援のご相談は、地域の医療機関・保健所・ケアマネジャーにお問い合わせください。

📚 参考サイト