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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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【医師監修】脳梗塞と年齢の関係|発症リスクは何歳から高まる?年代別の特徴と予防法

2025/08/09

「脳梗塞は高齢者の病気」と思っていませんか?
確かに、年齢を重ねるほど発症率は上がります。しかし近年では、働き盛りの40代・50代でも脳梗塞を経験する方が増えているのです。
日本脳卒中学会や厚生労働省の統計によれば、発症の背景には動脈硬化や生活習慣病だけでなく、ストレスや睡眠不足といった現代的な要因も関係しています。

この記事では、最新データをもとに脳梗塞と年齢の関係をわかりやすく解説します。さらに、年代別に注意すべき症状や予防のポイントもお伝えします。

① 📌 脳梗塞と年齢の関係とは

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで血流が途絶え、脳細胞が障害を受ける病気です。年齢が上がるにつれて血管の老化や動脈硬化が進むため、高齢になるほどリスクが高まります。

 

厚生労働省「人口動態統計」によると、日本では脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血を含む)による死亡者の約8割が65歳以上です。しかし、40〜50代の発症も決して珍しくありません。

例えば60代男性Aさんは、高血圧を長年放置していた結果、軽い手足のしびれをきっかけに受診し、脳梗塞が発覚しました。このように、年齢とともに「血管のもろさ」が進み、ちょっとしたきっかけで発症に至ることがあります。

 

 

 

💡 年齢が高くなるほどリスクが上がる理由

加齢に伴い、血管の内壁は徐々に弾力を失い、動脈硬化が進行します。
さらに、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病は年齢とともに増え、脳梗塞の発症リスクを高めます。
国立循環器病研究センターの調査では、70歳以上の脳梗塞患者の多くが複数の危険因子を抱えていました。

 

 

 

💡 若年層の脳梗塞も増えている

意外かもしれませんが、近年は若い世代での発症例も報告されています。
原因としては、先天的な血管異常、心臓病、ピルの使用、過度な飲酒や喫煙などが挙げられます。
米国CDCのデータによると、20〜45歳の若年性脳梗塞は全脳梗塞の約10〜15%を占めるとされています。

 

 

 

💡 男女差と発症年齢

男性は女性よりもやや若い年齢で脳梗塞を発症しやすい傾向があります。
一方で、女性は閉経後に女性ホルモンの保護作用が減少し、60代以降で発症率が上昇します。
American Stroke Associationによると、このホルモン変化が血管の健康に影響することがわかっています。

 

 

📌 年代別に見る脳梗塞リスクの特徴

脳梗塞は「年齢が高いほど危険」というのは確かですが、実際には年代ごとに異なる背景や原因があります。ここでは、40代から80代以上までの特徴を見ていきましょう。

H3 💡 40〜50代:生活習慣型リスクの台頭

この年代では、長年の生活習慣が少しずつ血管に影響を与え始めます。高血圧や糖尿病、脂質異常症といった慢性疾患が見つかり始める時期でもあります。
特に働き盛りの世代では、長時間労働、睡眠不足、過度な飲酒や喫煙など、血管に負担をかける要因が重なります。
国立循環器病研究センターの統計では、40〜50代の脳梗塞患者の約半数が、発症前に高血圧や高コレステロール血症を指摘されていました。

 

 

 💡 60〜70代:動脈硬化の進行期

この年代になると、血管の老化や動脈硬化が顕著になり、血流障害が起こりやすくなります。
また、心房細動などの不整脈によって血栓ができやすくなることも大きなリスクです。
日本脳卒中学会の調査では、心房細動を持つ患者は脳梗塞発症リスクが約5倍に跳ね上がると報告されています。

 

 

 

 

💡 80代以上:多病併発と回復の難しさ

高齢になると、複数の疾患を抱える方が増えます。腎機能の低下や免疫力の低下も重なり、脳梗塞発症時のダメージが大きくなります。
さらに、高齢ではリハビリの回復速度が遅く、後遺症が残るリスクが高まります。
厚生労働省のデータでは、80歳以上で脳卒中を発症した方の約半数が、自宅復帰までに長期の入院や介護支援を必要としていました。

 

 

 

 

 📌 年齢別に見る脳梗塞予防のポイント

年代によって、重点的に取り組むべき予防法は変わります。ここでは、各年代で意識すべき行動を紹介します。

 

 

 

 

💡 40〜50代:生活習慣の見直しを最優先

この年代では、まず「血圧・血糖・コレステロール」の管理が基本です。
・定期的な健康診断
・適度な運動(週150分程度の有酸素運動)
・飲酒は1日あたり日本酒1合以内
・禁煙を徹底
これらを習慣化することで、将来の動脈硬化進行を大きく遅らせることができます。

 

 

 

 

💡 60〜70代:心臓と血管のチェックを強化

この年代では、不整脈や心房細動の有無を調べることが重要です。心電図検査やホルター心電図を活用し、異常があれば早期に治療を開始します。
また、血圧管理は135/85mmHg未満を目標に、塩分摂取量は1日6g未満を意識しましょう。
国立循環器病研究センターは「高齢期の減塩は脳卒中予防に直結する」と強調しています。

 

 

 

 

💡 80代以上:転倒予防と介護環境の整備

この年代では、脳梗塞そのものの予防に加えて、発症後の安全確保が重要です。
・段差の少ない生活環境
・杖や歩行補助具の活用
・服薬管理(抗血小板薬や抗凝固薬の飲み忘れ防止)
こうした取り組みが、重症化や再発のリスクを大きく減らします。

 

 

④ 📌 脳梗塞発症後の年齢別回復の特徴

脳梗塞は、発症後の早期対応とリハビリが何より重要です。しかし、その回復のスピードや後遺症の残り方には年齢差があります。

 

 

 

💡 40〜50代:回復スピードは比較的速い

この年代では、神経の可塑性(回復力)が高く、早期リハビリを開始すれば機能回復が期待できます。
米国NIHの研究では、発症後3カ月以内の集中的リハビリで、半数以上が職場復帰できたと報告されています。
ただし「若いから大丈夫」と油断し、生活習慣を改善しないと再発リスクが高まります。

 

 

 

💡 60〜70代:回復は可能だが時間を要する

この年代は基礎疾患を持つ方が多く、体力や筋力の低下も影響します。
リハビリ期間が長くなりがちですが、諦めずに継続することで日常生活への復帰は十分可能です。
特に、歩行機能を維持するための下肢筋力トレーニングやバランス訓練が重要です。

 

 

 

💡 80代以上:ADL維持を最優先

高齢では、完全回復よりも「日常生活動作(ADL)の維持」が目標となります。
ベッド上安静が長引くと筋力低下や誤嚥性肺炎のリスクが高まるため、早期離床が推奨されます。
介護職や家族との連携が、回復の質を左右します。

 

 

 

⑤ 📌 年齢に応じた再発予防策

脳梗塞は一度発症すると、5年以内の再発率が約30%と言われます(日本脳卒中学会データ)。年齢に合わせた予防策を実践することが欠かせません。

 

 

 

💡 40〜50代:生活習慣改善+服薬の徹底

・高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理
・抗血小板薬や抗凝固薬は自己判断で中止しない
・週に2〜3回は有酸素運動
この年代では「再発=仕事や家庭への影響が大きい」ため、生活の中に予防行動を組み込みます。

 

 

 

💡 60〜70代:医療連携とモニタリング

この年代では、かかりつけ医との定期的な診察が予防の要です。
・血圧・脈拍・体重の家庭記録
・心房細動の有無のチェック
・服薬スケジュールの共有
米国Mayo Clinicも「患者と医療者の継続的な情報共有が再発防止に直結する」と述べています。

 

 

 

 💡 80代以上:安全と生活の質の両立

高齢者では過度な制限よりも、日常生活を楽しみながら予防を行うことが大切です。
・転倒防止のための環境整備
・嚥下機能の維持(誤嚥予防)
・水分摂取の促進
「無理なく続けられる予防」が再発防止に最も効果的です。

 

 

Q2. 若い人でも脳梗塞になりますか?
A2. はい。20〜40代でも、先天的な血管異常、心臓病、ピルの使用、喫煙、過度な飲酒などで発症することがあります。若年性脳梗塞は全体の約10〜15%を占めるとされます。

Q3. 年齢によって症状に違いはありますか?
A3. 高齢者は症状がゆっくり進行したり、軽い症状を見逃しやすい傾向があります。若年層は発症が急激で、重度の麻痺や言語障害が出やすいとされます。

Q4. 年代別の予防法の違いは何ですか?
A4. 40〜50代では生活習慣の改善、60〜70代では心臓・血管疾患のチェック、80代以上では転倒や誤嚥の予防など、安全な生活環境づくりが重要です。

Q5. 一度脳梗塞になると再発しやすいですか?
A5. はい。発症後5年以内の再発率は約30%とされます。服薬の継続、定期的な医療チェック、生活習慣改善が再発予防の鍵となります。

 

 

 

📚 参考サイト

【脳卒中後遺症の改善を目指す自主トレ動画はこちら】

https://revive-reha-azamino.com/movie

【慢性疼痛などストレッチに興味のある方はこちら】

https://hopeful-life.jp/