脳卒中とは?原因・症状・予防までまるごと解説
「脳卒中(のうそっちゅう)」は、日本人の死因第4位で、介護が必要になる原因の第1位ともいわれる病気です。
一度発症すると、命の危険だけでなく、その後の生活に大きな影響を与えることがあります。
しかし、脳卒中は正しい知識と予防習慣で大きく防ぐことが可能です。
■ 脳卒中ってどんな病気?
脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして、脳の一部がダメージを受ける病気の総称です。
大きく3つのタイプに分けられます。
- 脳梗塞(のうこうそく)
脳の血管が血栓で詰まり、血流が止まるタイプ。
全体の約7割を占めます。 - 脳出血(のうしゅっけつ)
脳内の血管が破れて出血するタイプ。 - くも膜下出血
脳を覆う膜の間に出血が広がるタイプ。
脳動脈瘤が破裂して起こることが多く、突然の激しい頭痛が特徴です。
■ 主な症状
脳卒中は発症のスピードが速いのが特徴です。
次のような症状が出たら、一刻も早く救急車を呼ぶことが重要です。
- 顔の片側が下がる(口角が垂れる)
- 片腕や片足に力が入らない、しびれる
- 急に言葉が出ない、呂律が回らない
- 激しい頭痛やめまい、視覚障害
■ なぜ命に関わるのか?
脳の神経細胞は酸素や栄養が止まると数分で死んでしまうため、早期治療が生死と後遺症の差を分けます。
発症から治療までの時間を「ゴールデンタイム」と呼び、この数時間が勝負です。
■ 脳卒中を予防する5つの習慣
- 血圧管理
高血圧は最大のリスク。家庭血圧は朝・晩の測定を。 - 減塩とバランスの良い食事
塩分は1日6g未満、野菜・魚・海藻を多めに。 - 禁煙・節酒
喫煙は血管を傷つけ、飲み過ぎは血圧を上げます。 - 適度な運動
ウォーキングやストレッチなど無理のない習慣を。 - 定期検診
動脈硬化や心房細動などの隠れた危険因子を早めに発見。
■ 家族にできること
- 高血圧や糖尿病の治療をサポート
- 食事の塩分を一緒に減らす
- 定期的な血圧・血糖の測定
- 「FAST」チェックで発症時の対応を覚える
■ まとめ
脳卒中は突然やってくる恐ろしい病気ですが、予防できる病気でもあります。
日々の生活習慣が最大の予防薬。
そして、もし発症したら「迷わず救急車」が命を救う最善の行動です。