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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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脳梗塞の部位別症状一覧|初期サインから後遺症まで専門家が解説

2025/08/04

脳梗塞 部位別 症状

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで脳の一部に血流が届かなくなる病気です。発症すると命に関わるだけでなく、後遺症が残ることも少なくありません
ただ、脳のどの部位で梗塞が起こるかによって、症状の出方は大きく異なります。

「顔がしびれるのは危険?」
「言葉が出ないのは左脳のせい?」

そんな疑問や不安に答えるために、この記事では脳梗塞の部位別症状をわかりやすく整理しました。初期サインを知っておくことで、早期発見や後遺症の軽減につながります。

 

✅ 脳梗塞とは?基本の仕組みと症状の特徴

まずは、脳梗塞の基本的なメカニズムから見ていきましょう。

💡 脳梗塞の発生メカニズム

脳梗塞は、脳の血管が血栓などで詰まり、血流が止まることで起こる脳血管疾患です。
血流が止まった部分の脳細胞は酸素や栄養を受け取れなくなり、数分〜数時間でダメージを受け始めます。

代表的な脳梗塞の種類は以下の3つです。

  • 脳血栓症:動脈硬化などで脳の血管が狭くなり、血栓で詰まる

  • 脳塞栓症:心臓でできた血栓が脳に飛んで詰まる

  • ラクナ梗塞:脳の細い血管が詰まる小さな梗塞

このうち、発症が急激で症状が重いのは脳塞栓症が多く、救急搬送の対象になるケースも目立ちます。

🔍 脳梗塞の初期症状でよくあるサイン

脳梗塞は発症部位によって症状が違いますが、共通して見られる初期サインもあります。

  • 片側の手足や顔が急にしびれる、力が入らない

  • 言葉がうまく出ない、ろれつが回らない

  • 視界の半分が欠ける、物が二重に見える

  • 強いめまい、立てない、まっすぐ歩けない

これらはFAST(Face, Arm, Speech, Time)と呼ばれる脳梗塞のサインにも対応しています。
「急に起こる違和感」は、迷わず救急要請することが命を守る第一歩です。

 

✅ 部位別に見る脳梗塞の症状

では、脳のどの部位が障害されるとどんな症状が出やすいのでしょうか。
ここでは、代表的な部位ごとに症状の特徴を整理します。

📌 左脳の脳梗塞で起こりやすい症状

左脳は、右半身の運動や感覚を司るほか、言語機能に深く関わっています。
そのため、左脳で脳梗塞が起きると次のような症状が目立ちます。

  • 右半身の麻痺・しびれ

  • 言葉が出にくい、理解できない(失語症)

  • 計算や文字を書くのが難しくなる

  • 右側の視野が欠ける(右同名半盲)

特に言葉のトラブルは左脳の特徴的なサインです。
「話したいのに言葉が出ない」「相手の言葉が理解できない」といった症状が急に現れたら、脳梗塞を強く疑います。

📌 右脳の脳梗塞で起こりやすい症状

右脳は、左半身の運動や感覚のほか、空間認識や感情表現に関わっています。
右脳で脳梗塞が起こると、次のような症状が出やすくなります。

  • 左半身の麻痺・しびれ

  • 空間の感覚が失われ、ぶつかりやすくなる(半側空間無視)

  • 顔の表情が乏しくなる、感情の起伏が小さくなる

  • 左側の視野が欠ける(左同名半盲)

左脳と違い、言葉は比較的保たれることも多いため、発見が遅れがちです。
家族が気づきにくいこともあるので、日常生活での違和感を敏感にキャッチすることが重要です。

 

✅ 脳幹・小脳の脳梗塞で起こる症状

脳梗塞というと「手足の麻痺」や「言葉が出ない」というイメージが強いかもしれません。
しかし、脳幹や小脳で梗塞が起きると、症状は一見分かりにくく、気づくのが遅れることもあります

🧠 脳幹の脳梗塞で見られる症状

脳幹は、生命維持に関わる心拍・呼吸の中枢がある非常に重要な部分です。
また、脳と脊髄をつなぐ通り道でもあり、全身の運動・感覚の指令が交差する場所でもあります。

脳幹で脳梗塞が起きると、次のような症状が現れます。

  • めまいやふらつきが急に出る

  • 物が二重に見える(複視)

  • 顔の片側と体の反対側のしびれが同時に出る(交差性麻痺)

  • 呂律が回らない、飲み込みにくい(嚥下障害)

  • 意識障害や呼吸異常(重症例)

特に交差性の症状(顔は右で体は左など)が特徴的です。
軽いめまいだと思って放置すると、数時間で急激に悪化することもあるため、早めの受診が命を守ります

🔍 小脳の脳梗塞で見られる症状

小脳は、バランスや姿勢、手足の協調運動をコントロールしています。
そのため、小脳に血流障害が起きると、運動麻痺は目立たなくても体のバランスが急に崩れるのが特徴です。

  • まっすぐ歩けない、ふらつく

  • 手足を伸ばすと震える(企図振戦)

  • 急な吐き気や強いめまい

  • 言葉が不明瞭になる(構音障害)

小脳梗塞は初期は軽いめまいと吐き気だけのこともあり、耳の病気と勘違いしやすい点に注意が必要です。
放置すると脳の腫れで脳幹が圧迫され、重症化することがあります。

💡 脳幹・小脳の脳梗塞は見逃されやすい

脳幹や小脳の脳梗塞は、片側麻痺や失語のような典型的な症状が出にくいため、本人も周囲も気づきにくいのが大きな特徴です。

「めまいだけだから大丈夫」と思い込んでしまうと、命に関わることもあります。
普段と違うバランスの崩れや、吐き気を伴うめまいは要注意です。

 

✅ 症状から脳梗塞を疑うためのチェックポイント

では、日常生活の中で脳梗塞を早期に見つけるにはどうすればよいのでしょうか。
ここでは、医療現場でも用いられるFASTチェックと、部位別症状の視点から整理します。

📌 FASTチェックで確認する

FASTとは、脳梗塞の初期症状を簡単に見分ける方法です。

  • F(Face):顔の片側が下がっていないか?

  • A(Arm):片腕が上がらない、力が入らない

  • S(Speech):言葉がはっきりしない、ろれつが回らない

  • T(Time):症状が出たらすぐに救急要請

このFASTで異常があれば、迷わず119番が鉄則です。
発症からの時間が早いほど、血栓を溶かす治療(t-PA療法)や血管内治療が行える可能性があります。

🧠 部位別症状を意識した観察も大切

FASTだけでなく、部位別の特徴を知っておくと発見につながります。

  • 左脳:右半身の麻痺、言葉が出ない・理解できない

  • 右脳:左半身の麻痺、空間感覚が鈍くなる、ぶつかりやすい

  • 脳幹:めまい、複視、顔と体でしびれる場所が違う

  • 小脳:歩くとふらつく、吐き気や嘔吐、手が震える

「いつもと違う動き」「急なバランスの崩れ」を家族が気づくことも多いため、身近な人の変化に敏感でいることが予防の第一歩です。

 

✅ 脳梗塞の後遺症と部位別の特徴

脳梗塞は、早期治療によって命が助かっても、後遺症が残る可能性が高い病気です。
どの部位で障害が起きたかによって、後遺症の内容や回復の難易度は大きく変わります。

🧠 左脳の脳梗塞後に残りやすい後遺症

左脳は、言語機能や計算能力など論理的な処理に関わる部分です。
そのため、左脳の梗塞後は次のような後遺症が多く見られます。

  • 右半身の麻痺やしびれ

  • 失語症(言葉が出にくい、理解できない)

  • 文字を書く、読む、計算する力の低下

  • 右側の視野が欠ける(右同名半盲)

言語機能の障害は、社会生活やコミュニケーションに大きな影響を及ぼします。
リハビリでは言語療法士による訓練が中心となり、根気強い継続が回復の鍵です。

🧠 右脳の脳梗塞後に残りやすい後遺症

右脳は、空間認識や感情表現に深く関わっています。
右脳に梗塞が起きると、次のような特徴的な後遺症が残ることがあります。

  • 左半身の麻痺やしびれ

  • 半側空間無視(左側にあるものに気づかない)

  • 注意力や集中力の低下

  • 感情表現が乏しくなる

右脳梗塞では、身体の麻痺よりも日常生活での動き方や注意力の低下が課題になることも多いです。
家庭内での事故防止や、周囲のサポート体制が回復を左右します。

🧠 脳幹・小脳の脳梗塞後に残りやすい後遺症

脳幹・小脳の脳梗塞では、生命維持やバランス感覚に関わるため、後遺症も多岐にわたります。

  • まっすぐ歩けない、ふらつきが続く

  • 嚥下障害(飲み込みにくく誤嚥しやすい)

  • 手足の協調運動が難しい

  • 重症例では呼吸機能の低下

日常生活では、転倒予防や誤嚥性肺炎の防止が重要です。
医療とリハビリだけでなく、家庭での環境調整も欠かせません。

 

再発予防と日常生活でできる工夫

脳梗塞は一度発症すると再発リスクが高くなる病気です。
再発を防ぐためには、薬物治療と生活習慣の改善を組み合わせることが欠かせません。

📌 医療的な再発予防

  • 抗血小板薬・抗凝固薬の内服
    → 血栓ができにくくする薬で、医師の指示に従い継続する

  • 血圧・血糖・コレステロールの管理
    → 高血圧、糖尿病、脂質異常症は大きな危険因子

  • 定期的な通院・画像検査
    → 無症状の再狭窄や新しい血栓を早期に発見できる

📌 生活習慣で気をつけたいこと

  • 塩分を控えめにしたバランスのよい食事

  • 可能な範囲での有酸素運動(散歩など)

  • 十分な睡眠とストレス管理

  • 禁煙・節酒

家族や周囲も含めた生活全体での見直しが、再発予防の近道です。

 

✅ まとめ

脳梗塞は、発症部位によって症状や後遺症が大きく変わる病気です。

  • 左脳:言葉の障害と右半身の麻痺

  • 右脳:左半身の麻痺と空間感覚の障害

  • 脳幹・小脳:バランス障害、めまい、嚥下障害

初期症状を見逃さず、FASTチェックと部位別症状の知識を活かして早期対応することが、命と生活の質を守る鍵です。
再発予防のためには、医療的な管理と生活習慣の改善が不可欠です。

 

❓ よくある質問(FAQ)

Q1. 脳梗塞はどのくらいの年齢から注意すべきですか?
A. 50歳以降でリスクが高まりますが、生活習慣病がある場合は40代からも注意が必要です。

Q2. 一過性のしびれやめまいも受診した方がいいですか?
A. 数分で治っても一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があります。必ず早めに受診してください。

Q3. 脳梗塞はMRIとCTどちらで診断されますか?
A. 急性期はCTで出血を確認し、MRIで梗塞部位を詳しく評価することが多いです。

Q4. 脳梗塞後のリハビリはいつから始めますか?
A. 発症から24〜48時間以内に、状態を見ながら早期に開始することが推奨されます。

Q5. 左脳と右脳のどちらがやられると重症ですか?
A. 重症度は部位だけでなく梗塞の範囲によります。脳幹梗塞は生命に直結するため特に注意が必要です。

Q6. 家族が脳梗塞になった場合、どうサポートすればよいですか?
A. 身体機能だけでなく、言葉や感情の変化にも寄り添いましょう。事故防止と心理的支援の両方が大切です。

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