【保存版】パーキンソン病の薬と副作用|知っておきたい5つのポイント
目次
◆ 薬で症状は抑えられる。でも、副作用は?
パーキンソン病の薬は、震え・こわばり・動きにくさなどを改善する効果がありますが、使い続ける中で副作用が出ることもあります。
実際、患者さんやご家族からよくある質問がこちら:
- 「薬を飲んだら逆に手が震えるようになった」
- 「夜、眠れなくなった」
- 「性格が変わったように感じる」
今回は主な薬の種類と副作用の傾向を、わかりやすく解説します。
◆ よく使われるパーキンソン病の薬と副作用
① レボドパ(商品名:マドパー・メネシットなど)
- 【主な作用】脳内のドーパミンを補う
- 【よくある副作用】
- ジスキネジア(手足が勝手に動く)
- 吐き気・食欲低下
- 起立性低血圧(立ちくらみ)
👉 長期使用で効き目が不安定になる「オン・オフ現象」が出ることも。
② ドパミンアゴニスト(ビ・シフロール、リュープロールなど)
- 【主な作用】ドーパミン受容体を刺激
- 【よくある副作用】
- 幻覚・妄想
- 睡眠中に突然眠ってしまう
- 衝動制御障害(ギャンブル・買い物など)
👉 若年発症の方に使われることが多いが、精神的な副作用に注意が必要。
③ MAO-B阻害薬(エフピー、アジレクトなど)
- 【主な作用】ドーパミンの分解を防ぐ
- 【副作用】
- 頭痛・吐き気
- 不眠
- 血圧上昇(稀)
👉 単独使用よりも、他の薬との併用で効果が発揮されることが多い。
④ COMT阻害薬(コムタン、エンタカポン)
- 【主な作用】レボドパの効果時間を延ばす
- 【副作用】
- 下痢・尿の色が濃くなる
- 肝機能障害(まれ)
👉 長期服用時は定期的な血液検査が必要。
⑤ 抗コリン薬(アーテンなど)
- 【主な作用】震えを抑える(若年層に多用)
- 【副作用】
- 口の渇き
- 便秘
- 認知機能の低下(高齢者は要注意)
◆ 薬の副作用が出たときの対応法
- ✅ すぐに自己判断で薬を止めない
- ✅ 主治医に「いつから・どんな症状か」を正確に伝える
- ✅ 「薬の飲み忘れ」や「勝手な増減」は避ける
- ✅ 副作用と症状の見極めには**記録(服薬日誌)**が有効
◆ 家族・介護者が気をつけたいこと
- 表情の変化、行動の異常(買い物依存・暴言など)に気づいたら医師へ報告
- 夜中の転倒や幻覚によるトラブルも起きやすい
→ 日常生活の中での“異変”は重要なヒントになります。
◆ まとめ
パーキンソン病治療は、薬の「効果」と「副作用」のバランスがカギ。
症状が改善しても、「副作用」で生活の質が下がってしまうと本末転倒。
だからこそ、「患者さん自身+家族+医師の三者連携」がとても大切です。
▶︎あわせて読みたい
- 【チェックリスト】パーキンソン病の初期症状10選
- 介護で知っておきたい!パーキンソン病との向き合い方
- 食事でサポート!ドーパミンを守る栄養とは?