【見逃さないで】脳梗塞の予兆とは?初期サインを知って命を守ろう
目次
「あれ?なんだか変…」その違和感、見逃していませんか?
ある日突然、手足がしびれたり、言葉がうまく出なくなったり――。
そんな“なんとなくおかしい”感覚が、実は脳梗塞の予兆だった…というケースは少なくありません。
脳梗塞は、ある日いきなり倒れてしまう病気というイメージが強いかもしれません。でも実際には、多くの方が事前に何らかのサインを感じているのです。
ただし、そのサインはとてもささやかで、見逃されやすいのが困ったところ。
この記事では、「どんな予兆があるの?」「それって危ないの?」と不安を抱える方に向けて、脳梗塞の初期サインや見分け方、対処法までわかりやすく解説していきます。
早めに気づくことが、自分や大切な人の命を守る第一歩になりますよ。
脳梗塞ってどんな病気?まずは基本をおさらい
血管が詰まって脳に酸素が届かない状態です
脳梗塞とは、脳の血管が血のかたまり(血栓など)によってふさがれてしまい、脳の一部に血液が届かなくなる状態を指します。血液が届かないと、当然ながらその部分の脳細胞は酸素不足となり、短時間でダメージを受けてしまうんですね。
脳は体を動かす・感じる・話す・考える…といった大切な働きを担っているため、脳の一部が障害を受けると、運動麻痺・言語障害・意識障害など、さまざまな症状が現れます。
ちなみに脳梗塞は、「脳卒中(のうそっちゅう)」と呼ばれる病気グループのひとつ。
「脳卒中」と聞くと怖いイメージがありますが、正しい知識と早期発見があれば、重症化を防ぐこともできるんです。
高齢者だけじゃない?中高年にも増えている理由
「脳梗塞って高齢者の病気でしょう?」と思われるかもしれません。
確かに発症率は高齢になるほど上がりますが、最近は40代・50代でも発症するケースが増えています。
背景には、以下のような生活習慣の変化が関係していると考えられています:
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ストレスの多い働き方
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高血圧や糖尿病といった生活習慣病の増加
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喫煙や飲酒習慣の影響
つまり、年齢にかかわらず、「脳梗塞のリスクを抱えている人」は意外と多いということ。
若いからといって油断せず、自分の体からのサインに耳を傾けることが大切です。
見逃しやすい脳梗塞の予兆とは?こんな症状は要注意
一時的なしびれや脱力感、「すぐ治った」でも油断は禁物
たとえばこんな経験、ありませんか?
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片方の手足だけが急にしびれた
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コップをうまくつかめなかった
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足がもつれて転びそうになった
「でも、数分で元に戻ったから大丈夫だと思って…」
実はこれ、**脳梗塞の前ぶれとして起こることがある「一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性があるんです。
TIAとは、脳の血流が一時的に低下して起こる発作で、通常は数分から数十分で自然に回復します。
しかし本格的な脳梗塞の“予告”として起こることも多く、発症から数日以内に脳梗塞へ移行するケースもあるとされています。
一時的とはいえ、体に現れた異変は、脳からの大切なサイン。
「すぐ治ったし大丈夫」とは思わず、一度は医療機関で相談してみるのがおすすめです。
言葉が出てこない、ろれつが回らない…それも脳のSOSかも
言葉がうまく出ない、言いたいことがまとまらない、発音が聞き取りにくい――。
こんな症状も、脳の言語をつかさどる部分が一時的に障害を受けた結果として現れることがあります。
たとえば、
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「あれ?名前が思い出せない」
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「急にうまくしゃべれなくなった」
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「自分では普通に話しているつもりでも、周りに伝わらない」
こんなとき、ちょっと焦ってしまいますよね。でも焦る気持ちの裏には、脳の機能が一部うまく働いていない可能性があるんです。
特に、普段はスムーズに話せる人ほど、この違和感は強く感じられるはず。
「なんだか変だな」と感じたら、まずは安静にして、すぐに人に助けを求めてくださいね。
顔のゆがみや視界の異常も見逃さないで
顔の片側が下がる・ゆがむサインには要注意
鏡を見たとき、「あれ、なんだか口元が曲がってる?」「片方の目だけ閉じにくい?」
それ、脳梗塞による顔面神経の異常かもしれません。
特に顔の片側だけが下がる・笑顔が左右非対称になるような症状は、脳の神経経路にトラブルが起きている可能性があります。
こんなときは、簡単なセルフチェックが有効です:
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「イーッ」と笑ってみる(口角が左右対称に上がるか確認)
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両手をまっすぐ前に出してみる(片方だけ下がっていないか)
どちらかにズレや力の入りづらさを感じたら、すぐに救急相談ダイヤル(#7119など)や医療機関に連絡しましょう。
視界がぼやける・見えにくいのも脳のサインかも
目のトラブルって、「疲れかな?」「スマホの見すぎかも」と流してしまいがちですよね。
でも実は、脳梗塞の予兆として視覚に異常が出ることもあるんです。
たとえば、
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片目だけ視界がぼやける
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見える範囲が急に狭くなった
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ダブって見える(複視)
こうした症状が突然現れた場合、視神経や後頭葉(視覚を処理する脳の部位)に一時的な血流障害が起きている可能性もあります。
「目のことだから眼科に行こう」と思いがちですが、脳の異常が隠れていることもあるので注意が必要です。
「もしかして…」と思ったらすぐ行動を!迷わず医療機関へ
受診のタイミングは“すぐに”。救急車を呼ぶ判断基準とは?
「これって脳梗塞の予兆かも?」と感じたとき、大切なのはとにかく早く動くこと。
脳は非常にデリケートな臓器なので、発作から数時間以内の対応がその後の回復を大きく左右するんです。
こんな症状があれば、迷わず救急車を呼んでください:
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片側の手足のしびれや脱力
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ろれつが回らない
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顔のゆがみ
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視界の異常
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意識がもうろうとしている
いずれか一つでも当てはまれば、時間との勝負。
「少し様子を見ようかな」「とりあえず横になっていれば治るかも」と思わず、119番通報で対応しましょう。
もし症状が軽く、すぐに消えた場合でも、脳神経内科やかかりつけ医への早めの相談をおすすめします。
見逃されやすい初期の異常をキャッチできるかどうかで、将来のリスクを減らすことができますよ。
家族や周囲の人が気づくことも多いです
本人は「気のせいかな」「ちょっと疲れてるだけ」と思いがちでも、周囲の人が見て「あれ、変かも?」と気づくことは多いものです。
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話し方がおかしい
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顔がゆがんで見える
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動きがぎこちない
そんなときは、声をかけて一緒に病院へ行く、あるいは救急対応を手配するなど、まわりのサポートも大きな鍵になります。
いざというときの行動を、家族で事前に話し合っておくのも大切ですね。
脳梗塞を防ぐには?ふだんの暮らしでできること
生活習慣病の予防が最大のカギです
脳梗塞の主な原因は、「血管のトラブル」。
特に以下のような状態は、血管を詰まりやすくするリスク因子となります。
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高血圧
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糖尿病
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高コレステロール血症
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喫煙
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飲酒のしすぎ
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運動不足
つまり、生活習慣を整えることが、脳梗塞予防の第一歩なんです。
具体的には:
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減塩を意識した食事(和食でも塩分に注意)
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野菜や魚中心のバランスのよい食事
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毎日の軽い運動(ウォーキングなど)
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禁煙、節度ある飲酒
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定期的な健康診断の受診
いきなりすべてを完璧にやるのは難しいかもしれません。
でも、できることから少しずつ取り入れていくことで、確実にリスクは減っていきますよ。
「自分は大丈夫」と思いすぎないことが大切
「まだ若いから関係ないと思ってた」「忙しくて健康診断をサボってた」
そんな声をよく耳にします。でも、脳梗塞は年齢や忙しさに関係なく起こります。
実際、40〜50代での発症も増えている今、どんな方でも「自分も例外じゃないかもしれない」と思って備えることが必要です。
ちょっとした習慣が、未来の自分を守ってくれる。
そう思って、まずはひとつ、小さな改善から始めてみませんか?
まとめ|予兆を知って、備えることがいちばんの予防に
脳梗塞は突然のように見えて、実は体が事前にサインを出してくれていることが少なくありません。
しびれ、ろれつの異常、視界の変化――どれも「ちょっと変かも?」と思ったその時点で、行動できるかどうかが鍵です。
もしものときに備えて、
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予兆のサインを覚えておく
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周囲の人にも共有しておく
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生活習慣を少しずつ見直しておく
こうした備えが、脳梗塞の発症や重症化を防ぐ大きな力になります。
気になる症状がある方も、「自分は大丈夫」と思っていた方も、
この記事が少しでも、あなたや大切な人の健康を守るヒントになればうれしいです。