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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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パーキンソン病とチョコレートの関係とは? ~甘いお菓子は病気にどう影響する?医療的な視点で解説~

2025/06/06

✅ はじめに

「チョコレートはパーキンソン病に悪いの?」「薬との相性は?」「食べても大丈夫?」
パーキンソン病の患者さんやご家族から、こういった質問を受けることは少なくありません。

チョコレートは身近な嗜好品である一方、カカオポリフェノールやカフェインといった成分が、脳や神経に影響を与える可能性もあります。
ここでは、パーキンソン病とチョコレートの関係性について、最新の知見や注意点、安心して楽しむための工夫をわかりやすく解説します。


第1章|チョコレートに含まれる主な成分と脳への作用

● カカオポリフェノール(フラバノール)

  • 強力な抗酸化作用をもつ

  • 活性酸素のダメージから脳細胞を守る働きがあるとされる

  • 一部の研究で、神経細胞の保護効果や、炎症の抑制作用が報告されている

✅ パーキンソン病は「酸化ストレス」が関与する神経変性疾患の一つ
→ 抗酸化成分は神経の保護に寄与する可能性があります。


● カフェイン・テオブロミン

  • 脳を覚醒させ、軽い興奮作用がある

  • パーキンソン病の発症リスクを下げる可能性があるとした研究(コホート研究)も存在

☕ ただし、カフェインは薬との相互作用にも注意が必要です(後述)


第2章|パーキンソン病患者にとっての「メリットと注意点」

成分 期待される効果 注意点
ポリフェノール 抗酸化作用・神経保護 過剰摂取で糖質・脂質が増える可能性
カフェイン 覚醒作用・疲労軽減、便通促進 ドパミン薬との組み合わせに注意
テオブロミン 血流改善、気分の改善 多量摂取で心拍数上昇・不眠のリスクあり
砂糖・脂肪 エネルギー補給 過剰摂取で体重増加・糖尿病リスク上昇

第3章|薬との関係:レボドパとの相互作用は?

パーキンソン病の主な治療薬である**レボドパ(L-dopa)**は、たんぱく質やカフェインと相互作用を持つことがあります。

● カフェインの影響

  • レボドパの吸収に影響を及ぼす可能性あり(明確な害はないが注意)

  • カフェインによって胃の運動が変化し、薬の吸収時間が変動する場合がある

● 高脂質・高糖質による影響

  • 消化管の動きが緩やかになり、薬の吸収が遅れるケースもある

  • 高カロリー摂取で生活習慣病のリスクが上昇 → 二次的に症状悪化を招くことも


第4章|こんなときに注意!チョコレートの摂り方アドバイス

✔️ 摂取のポイント

  • 1日10〜20g程度まで(板チョコ1かけら〜2かけら程度)

  • カカオ70%以上の高カカオチョコレートがおすすめ

  • 食後のデザートとして、薬を飲んでから1時間以上あけてから摂取すると安心

  • 空腹時の多量摂取は避ける(血糖値スパイク防止)

✔️ 避けたい例

  • チョコレート菓子(ケーキ、クッキー)を間食で何度も摂る

  • 夜に多く食べて眠れなくなる

  • 食欲不振時に「甘いものだけで済ませる」→ 栄養バランスの崩れ


✅ まとめ|パーキンソン病でも「適量」であれば楽しめる

  • チョコレートには神経保護作用が期待される成分も含まれており、パーキンソン病との関連が研究されています。

  • 一方で、薬との相互作用や糖分・脂質の過剰摂取には注意が必要です。

  • 「薬の効き目を妨げない時間帯」や「量・種類」に気をつければ、安心して楽しめます。

「好きなものを我慢し続ける」ことがストレスになるなら、医師や管理栄養士と相談しながら、上手に生活に取り入れましょう。