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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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ブログ

【脳梗塞 リハビリ】

2025/01/17

目次

【脳梗塞のリハビリ〜急性期】

1. 患者の状態評価

  • 意識レベル・全身状態の確認
    ・バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸)や意識レベルのモニタリング。
    ・神経学的評価(NIHSSなど)。
  • 身体機能の評価
    ・関節可動域、筋力、麻痺の程度(Brunnstromステージ)。
    ・感覚障害や認知機能の確認。
    ・嚥下障害の有無(嚥下評価を実施)。

2. ベッド上での活動促進

  • 体位管理と褥瘡予防
    ・2~3時間ごとに体位を変更し、皮膚の損傷を防ぐ。
    ・麻痺側を下にする場合は適切な支持具を使用。
  • 関節可動域運動
    ・他動運動から開始し、患者の反応に応じて徐々に自動運動を促す。
    ・肩関節の過外転や過伸展を避ける。
  • 呼吸訓練
    ・深呼吸や呼吸筋ストレッチングで肺炎予防。

3. 座位訓練とポジショニング

  • 端座位の練習
    ・患者の状態に応じて、短時間の端座位保持から始める。
    ・バランスの改善を目的に、簡単な動的座位練習も追加。
  • ポジショニングの調整
    ・麻痺側の体幹・肩・手を適切にサポートし、姿勢を整える。

4. 早期のADL訓練

  • 日常生活動作(ADL)の促進
    ・洗顔や歯磨きなどの簡単な動作を支援しながら練習。
    ・ベッド上での衣服の着脱やトイレ動作を試みる。

5. 精神的ケアと教育

  • 心理的支援
    ・患者および家族に安心感を提供し、リハビリへの動機付けを行う。
    ・抑うつや不安への配慮。
  • 教育
    ・再発予防のための生活指導(血圧管理、食事指導、禁煙)。

注意点

  • 過度の負荷を避け、患者の全身状態を最優先する。
  • 合併症(深部静脈血栓症、肺炎など)の早期発見に努める。
  • 医師、看護師、リハビリスタッフ間の密な連携を保つ。

この時期のリハビリは、患者がその後の回復期に向けて良い基盤を築くための重要なステップです。

 

【脳梗塞のリハビリ〜回復期】

1. 患者の状態評価

  • 身体機能の再評価
    ・筋力、関節可動域、麻痺の程度(Brunnstromステージ、Fugl-Meyer評価)。
    ・歩行能力やバランス(Berg Balance Scale、Tinettiスケール)。
    ・感覚、認知、言語機能(MMSEやSLTA)。
  • ADL(Activities of Daily Living)評価
    ・Barthel IndexやFIM(Functional Independence Measure)で生活自立度を確認。

2. 基本的な身体機能の向上

(1) 関節可動域・筋力の維持・向上

  • 麻痺側の筋力トレーニング(レジスタンストレーニングを含む)。
  • 他動運動から自主運動への移行を促進。
  • ストレッチや筋膜リリースで筋緊張の軽減を図る。

(2) バランスと体幹の強化

  • マット上での体幹運動(ブリッジ、体幹回旋運動)。
  • 座位・立位でのバランス訓練。
  • 姿勢保持の安定性向上を目的としたリーチング練習。

3. 移動能力の回復

(1) ベッドサイドからの移乗練習

  • ベッドから車椅子、椅子への安全な移乗方法を練習。
  • 介助量を段階的に減らし、自己移乗を目指す。

(2) 歩行練習

  • 平行棒内での歩行練習から開始し、歩行器や杖を使用した歩行へ進める。
  • 歩行時の正しい重心移動と下肢のステップパターンを再教育。
  • 地形変化や障害物を想定した歩行訓練も含む。

4. 日常生活動作(ADL)の自立支援

  • 食事、トイレ動作、入浴などのADL練習を生活環境を模したシチュエーションで実施。
  • 利き手変更(クロスドミナンス)の指導や、麻痺側の活用促進を図る。
  • 福祉用具の使用方法を指導し、自立度を高める。

5. 上肢機能の回復

  • 作業療法
    ・リーチ、グリップ、物の持ち上げなどの反復練習。
    ・上肢の巧緻性向上を目的としたタスク(ボールつかみ、ピンセット操作など)。
  • 機器を活用したリハビリ
    ・装具やロボットリハビリ(HAL、ボトムアップロボティクス)などを活用。

6. 認知機能・言語機能の回復

  • 認知リハビリ
    ・記憶力、注意力、遂行機能を高めるトレーニング。
    ・パズルやタスク完了型の練習を導入。
  • 言語リハビリ
    ・構音障害や失語症に対する練習(発音、単語カード、会話練習)。

7. 精神的・社会的サポート

  • 心理的ケア
    ・回復意欲を高めるための目標設定と成功体験の提供。
  • 社会復帰の準備
    ・職場復帰や地域活動参加のための訓練。
    ・福祉制度や社会資源の活用についての情報提供。

注意点

  • 患者個別の目標を設定し、無理のない範囲で進める。
  • 合併症の予防(肩関節痛、拘縮、転倒リスク管理)を徹底。
  • チームアプローチ(医師、PT、OT、ST、ソーシャルワーカー)の連携を強化。

回復期は、患者の潜在能力を最大限引き出す時期です。段階的な負荷調整とモチベーションを維持する支援が成功の鍵となります。

 

 

【在宅復帰に必要な身体的要素】

1. 基本的な移動能力

  • ベッドからの移乗
    ・ベッドから車椅子や椅子への移乗が安全にできること。
  • 歩行能力
    ・平地歩行が安全に行えること(杖や歩行器が必要でも可)。
    ・段差や階段の昇降が可能であること(必要に応じて手すりや補助具を使用)。
  • 車椅子操作(必要な場合)
    ・自宅内でのスムーズな移動が可能であること。

2. 日常生活動作(ADL)の自立度

  • トイレ動作
    ・自力でトイレに行き、排泄動作を完了できる。
  • 食事
    ・食事の摂取が自立して行えること(軽度の補助は可)。
  • 入浴・更衣
    ・入浴や着脱衣が安全に行える、または介助者と連携してできる。

3. 体幹の安定性

  • 座位保持
    ・端座位や椅子座位で安定した姿勢を保てる。
  • 立位保持
    ・立った状態で安定してバランスを取れること。
  • 転倒防止
    ・麻痺側を含めた体幹や四肢の協調性があり、転倒リスクが低いこと。

4. 上肢・手の機能

  • 基本的な手の動き
    ・食事、歯磨き、洗顔などで必要なレベルの上肢・手指の機能。
  • 利き手変更の適応(麻痺側が利き手の場合)
    ・非麻痺側を使った動作に慣れていること。

5. 呼吸・心肺機能

  • 持久力
    ・自宅での日常生活動作を行う際に、疲労が過度に蓄積しない。
  • 呼吸機能
    ・歩行や階段昇降時に過剰な息切れが生じない。

6. 環境適応能力

  • 環境への適応
    ・自宅内の段差や狭い動線での動きに対応できる。
    ・福祉用具(手すり、スロープ、ポータブルトイレなど)の活用が可能。

7. コミュニケーション能力

  • 簡単な指示に従う能力
    ・介助者の指示やコミュニケーションが理解できる。
  • 自分の意志を伝える能力
    ・必要な助けを要請できる。

8. 精神的安定性と自己管理能力

  • 心理的安定
    ・在宅生活に対する不安やストレスが過剰でないこと。
  • 健康管理
    ・服薬管理や血圧測定、糖尿病管理ができる、または家族と連携して実施できる。

在宅復帰のためのポイント

  • 患者だけでなく家族のサポート体制や介護力も考慮する。
  • 必要に応じて訪問リハビリや訪問看護を活用する。
  • 福祉用具や住環境の改善を事前に行い、安全性を確保する。

これらの要素が整うことで、患者が自宅での生活を円滑に送りやすくなります。

 

 

【住宅改修の制度とお金について】

1. 介護保険制度を利用した住宅改修費の支給

介護保険を利用することで、住宅改修費の一部を負担してもらうことができます。

対象者

  • 介護保険の認定を受けている(要支援1~要介護5)。

支給額

  • 上限20万円まで(1割~3割の自己負担あり、所得による)。
  • 必要に応じて再支給(引っ越しや状態悪化時)も可能。

対象となる改修内容

  • 手すりの設置。
  • 段差解消(スロープ設置、床のかさ上げなど)。
  • 滑りにくい床材への変更(浴室や廊下)。
  • 引き戸や自動ドアへの交換。
  • 和式トイレから洋式トイレへの変更。

利用手順

  1. 介護認定を受けた後、市町村窓口やケアマネージャーに相談。
  2. 改修内容の計画を立て、事前申請を行う。
  3. 工事完了後、領収書を添付して申請し、費用の一部が還付される。

2. 重度障害者住宅改造助成制度

自治体によって実施されている制度で、身体障害者手帳を持つ方が対象です。

対象者

  • 身体障害者手帳1~2級を持つ方、またはそれに準ずる重度の障害を持つ方。

助成内容

  • 助成額や対象工事内容は自治体により異なる(上限が設けられる場合が多い)。
  • トイレ改造、浴室改修、スロープ設置、手すり設置など。

申請方法

  • 自治体窓口で申請。
  • 事前相談や現地調査が行われる場合がある。

3. 障害者総合支援法に基づく助成

障害者手帳を持つ方は、障害者総合支援法に基づく住宅改修費の助成を受けられる場合があります。

対象者

  • 障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳など)を持つ方。

助成内容

  • 手すり設置、段差解消、トイレ・浴室の改修など。
  • 助成額や条件は自治体による。

4. 高額療養費制度を活用

介護保険や障害者支援法以外にも、高額療養費制度を活用することで、医療費や関連費用の負担を軽減できます。

対象となる工事例

  • 医療的必要性が認められる改修(例:医療機器の設置に伴う改修)。

5. 補助金や助成金の自治体独自制度

  • 自治体独自で補助金や助成金制度を設けている場合があります。
  • 内容は地域によって異なるため、役所窓口やケアマネージャーに確認が必要です。

6. 民間の補助やローン

  • 福祉用具メーカーや住宅改修業者のローン
    ・分割払いなどの支払い方法が選べる場合があります。
  • クラウドファンディング
    ・家族や友人から支援を受ける方法。

具体的な行動手順

  1. ケアマネージャーに相談
    ・現状を伝え、適切な制度を案内してもらう。
  2. 市町村窓口での情報収集
    ・住んでいる地域の助成制度や条件を確認。
  3. 業者との相談
    ・実際の住宅改修内容や見積もりを取得。
  4. 申請書の提出
    ・必要書類を揃えて、改修前に申請を行う。

費用負担を軽減するためには、事前に地域の制度を確認し、計画的に進めることが重要です。