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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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【鍼灸】鍼灸院が近くにないときに【治療】

2024/09/21

【鍼灸】【治療】

◎鍼灸院が近くにないときに

鍼灸に興味があるけど近くにない…とか、どこに行ったらいいかわからない…という方、まずご自身でツボを触ってみませんか?

よく患者さんから「ツボっていくつあるの?」「先生は全部覚えたの?」など聞かれることがあります。
皆さんがよく言うツボは「経穴」と言い、身体には361個(それ以上)あると言われています。
これらの経穴は一通り勉強して覚えますが、臨床でよく使用するツボというのは、絞られていきます。
そこで今回は実用性のあるものを4つご紹介します。

近くに鍼灸院がなくても、少しでも知っておくと、ご自身のみならず、ご家族やご友人の健康にもお役に立てることと思います。
一緒にツボを触って感じてみましょう。

◎四総穴

今回、ご紹介するのは「四総穴」と呼ばれている4つのツボです。明の時代に書かれた書物には

肚腹三里留、
腰背委中求、
頭項尋列缺、
面口合谷収。

とあります。簡単に説明しますと、
お腹の問題には「足三里」
腰や背中の問題には「委中」
頭や首の問題には「列缺」
顔や口の問題には「合谷」
このツボを知っていれば、身体の異常に対処できますよ、という4つに厳選したのがこの四総穴です。

では「四総穴」を1つ1つ見ていきましょう。

 

1.足三里

膝のお皿の下中央から(親指以外の)指4本分下そこから脛のちょっと外側に取ります。

「足三里」は消化器系の疾病全般に用いることができます。特に胃腸が弱い、消化不良、胃痛、嘔吐、しゃっくり、下痢、便秘、胃神経症などに効き、「胃腸の調節」に欠かせない非常に万能なツボです。
皆さんの中にはこの「足三里」を知っている、あるいは名前を聞いたことあるという方もいらっしゃるかもしれません。松尾芭蕉が旅するのにここに灸を据えたと言われ、健脚の灸のツボとしても知られています。
足三里のお灸はとても気持ちよく、ここに定期的に据えると健康に長生きできると長寿の灸としても昔から親しまれています。
ご自分で刺激するときは心地良い刺激で押してみて下さい。またご家庭でも使いやすいせんねん灸などでお灸してあげると、その心地良さで、お灸そして足三里のファンになること間違いなしです。

 

2.委中

膝の裏側、曲げると横シワが入りますが、その線の真ん中に取ります。

「委中」は背中や腰の痛みに効果があり、ギックリ腰、坐骨神経痛、膝の痛み、足腰のだるさや足の浮腫みにも効きます。
ここに鍼をしますと、ビーンと足先まで響きます。ご自分で「委中」を刺激するときはソフトに優しく気持ちいい圧で押して下さい。押した後、不思議なことに腰が伸びやすくなっていることでしょう。足の浮腫みが気になる方はここにお灸してあげると足がスッキリして気持ちいいでしょう。

 

3.列缺

手のひら側の親指の付け根の手首のシワから指2本分に取ります。

列缺

「列缺」は頭部・頸部の痛みやコリに効果があるツボです。他には、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患、咳・喉の痛み・鼻づまり・鼻水・歯の痛み・顔面麻痺にも用いられます。顔のむくみにも有効です。
ご自分で「列缺」を刺激するときはゆっくり優しく押さえて下さい。このとき首や頭部が痛い時は、軽く首を痛くない程度に動かしてあげるとより良いです。また今の季節は風邪やインフルエンザが流行る時期ですから、なってしまってからの治療のツボとして使うことはもちろん日頃から軽く押してあげて予防のため活用しても良いでしょう。

 

4.合谷

手の甲側の親指と人差し指の間でくぼみの部分に取ります。

「合谷」は頭痛、眼精疲労、歯の痛み、顔面神経麻痺など頭顔面部の症状に良く用いられます。他にも首肩の凝りや風邪、生理痛、皮膚の痒み、胃腸の調節、精神安定など様々な症状に対応できるツボなので、足三里と並んで最も有名なツボの1つといえます。
ご自分で押すと痛いですが、手応えを感じ易いツボでもあります。歯医者さんに通ってる方は、歯の治療前に刺激してあげると歯の治療が楽に感じますよ。

◎お灸の話

以上、たくさんあるツボの中から全身の治療を可能にするために選ばれた4つのツボ「四総穴」について述べてみました。これで鍼灸院が近くになくても、皆さんが体調を崩したとき慌てることなく最低限のケアを自分ですることはできることでしょう。ツボに興味持って頂けたら幸いです。

以下はお灸についてご紹介します。自分でツボに据えられるようになると応用が広がります!

1.艾(もぐさ)について

一般的に「灸」とは、「艾」を皮膚の上に置き燃焼させ、人体の皮膚、組織に温熱刺激を与え、疾病の回復、病気の予防、健康の増進をはかる治療法です。

ではお灸に使われる艾について見ていきましょう。

①よもぎ

艾はよもぎ(蓬)の葉から作られます。

よもぎは山野に自生するキク科の多年生植物です。春に芽を出し、成長して秋に白い小さな花を咲かせます。新葉は食用に使われ、みなさんも草餅や天ぷらなどで食べたことがあるのではないでしょうか。よもぎはどこでも採れますが、生産地としては新潟県が有名です。

②艾の製法

5〜8月頃によもぎを採集し、葉のみを3、4日間乾燥させ含水率を1〜2%以下にします。それを石臼でひいて、篩(ふるい)にかけ、唐箕(とうみ)で細かな不純物を取り除くと、良質な「艾」ができます。

③成分

「艾」は主によもぎの葉の裏面にある毛茸(もうじょう)と腺毛(せんもう)からできています。

a.毛茸

毛茸はキク科植物などの葉に密生する白い毛のことで、よもぎの毛茸はT字形したものが多いです。

b.腺毛

腺毛には揮発性の精油が含まれています。精油の主成分はチネオールで、燃焼により艾独特の芳香を発します。

④艾の鑑別

一般的に、皮膚の上に直接お灸を据える場合、良質な艾を使う方がよく、間接的に体へ熱を加える場合は熱の強い粗悪な艾を使うことが多いです。

以下が良質な艾と粗悪な艾の特徴です。

 

◎良質な艾の特徴…芳香、手触りが良い、淡黄白色、繊維が細かい、不純物が少ない、煙と灰が少ない、熱感が優しい

◎粗悪な艾の特徴…青臭、手触りが悪い、黒褐色、繊維が粗い、不純物が多い、煙と灰が多い、熱感が強い

少しわかりにくいですが、左の艾の方がきめ細やかで、右の艾の方がやや黒っぽく少しザラザラしています。

2.お灸の種類

お灸は大きく分類すると、皮膚にしっかり熱を通して痕が残る「有痕灸」と皮膚に痕を残さない「無痕灸」の2つに分けることができます。

A.有痕灸

①透熱灸

透熱灸は普通灸と言われる、一般的なお灸のことです。熱を通すことを目的とする有痕灸で、経穴、圧痛点、神経、血管に据えます。

②焦灼灸

焦灼灸はお灸する場所を焦灼破壊することを目的とするお灸です。わかりやすい例として、イボや魚の目などに据えて、壊死、焼却させます。他には皮膚の腫れ物、動物や虫などの咬刺による傷口、打撲などの局所に据えるお灸も焦灼灸になります。

③打膿灸

打膿灸はお灸を据えて、灸痕の化膿を促し、排膿(打膿)させることを目的とするお灸です。ここまでのお灸は普通の臨床ではやりませんが、都内では「四つ木の灸」が有名です。

 

B.無痕灸

①知熱灸

知熱灸は指先くらいの大きさの艾を皮膚表面に直接置いて据えるのですが、患者さんが温かいと熱を感じたら、すぐに取り除くお灸です。このやり方だと皮膚が火傷することはありません。

②隔物灸

隔物灸は皮膚の上に生姜やニンニクなどの切片やすり潰して泥状にしたものを乗せ、その上からお灸を据えるやり方です。

③温灸

温灸は艾を患部から距離をおいて燃焼させ、輻射熱で温熱刺激を与えるものです。

いくつか種類がありますが、代表的なものに棒灸があります。棒灸は艾をタバコのように紙で巻いたものの一端に点火して、皮膚に近づけたり、離したりして直接皮膚に接触させず、かざしながら温めるお灸です。

またせんねん灸も温灸といえます。

④艾を使わない灸(薬物灸)

艾を全く使わない「灸」と称するものがあります。

漆灸、水灸、墨灸、紅灸などがそれで、薬物を調合し、皮膚に点けたり、塗布したり、その上から施灸したりします。

 

2.お灸のやり方

透熱灸をやってみましょう。

練習のため用意するものは

・艾

・線香(私は青雲を愛用してます)

・ライター

・灰皿

・ティッシュ

・ティッシュの下に敷く金属の台

実際に艾をひねってティシュの上に置き点火するまでをまず見てみましょう。

どうですか?みなさんのイメージした「お灸」と同じでしたか?

上の絵のようなイメージをされた方もいらっしゃるかもしれません。この絵は知熱灸というやり方です。

一般的に透熱灸というのは艾の大きさを米粒大(5㎜くらい)から半米粒大(3㎜くらい)くらいの大きさで調整します。

艾は柔らかくひねると心地よい熱さに、硬くひねると熱くなります。先ほどのお灸の動画、2壮やってみましたが、左側は柔らかく、右側は硬くひねり点火しました。ティッシュの痕を確認してみます。

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、先ほどお灸したティッシュの上の一枚をはがしてみると、左側は上だけ燃えて下は燃えてませんが、右側は下のティッシュも燃えて穴が開いてます。このように艾の品質、大きさ以外に、ひねった艾の硬さによっても熱の強さを加減することができます。

 

また患者さんが感じてる熱感を緩和するやり方として、もぐさが燃えてるときに皮膚を引っ張ると熱く感じにくくなります(ただしお灸の温度が変わっているわけではないので熱は通ります)

施術者が熱をコントロールするやり方もあります。親指と示指で艾を挟み燃えきる前に消してしまうやり方です。

 

お灸を終えたら燃えた艾を取り除き、線香の火を消しましょう。

 

3.お灸のツボ

興味を持って頂けたら、ツボに据えてみましょう。

上記のツボなら足三里や合谷は自分でやりやすいかと思います。

また、あまり知られてませんが、魚の目にお灸は効果があるので、お悩みの方にはオススメです。熱さを感じるまでたくさん据えるのがコツです。

 

4.おまけ『強情灸』

古典落語に『強情灸』というお話があり、お話の中に「峯の灸」という実在のお灸が出てきます。今も受け継がれており、私も受けてみました。興味のある方はぜひ落語を聞いて、お灸も体験してみたら面白いと思います。

 

【脳梗塞後遺症の改善を目指す自主トレ動画】

https://revive-reha-azamino.com/movie

 

【痛みにお困りの方はこちら】

https://kaiseikei.com/