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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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脳出血の治療

2024/07/12

血圧の管理について

脳出血の治療において、血圧の管理は非常に重要です。高血圧は脳出血のリスクを高める要因であり、また再出血のリスクを増加させるため、厳密な管理が求められます。

以下は、脳出血の治療における血圧管理の基本的なポイントです。

1.急性期の血圧管理

・目標血圧: 通常、脳出血の急性期には収縮期血圧を140~160 mmHgにコントロールすることが推奨されます。ただし、患者の状態や出血の程度によって目標血圧は異なる場合があります。

・降圧薬: 急激な血圧の低下を避けるために、点滴による降圧薬が使用されることがあります。具体的には、ニカルジピンやラベタロールなどが用いられます。

2.慢性期の血圧管理

・目標血圧: 再出血予防のために、収縮期血圧を120~130 mmHg以下に保つことが推奨されます。

・降圧薬: 長期的な管理には、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、カルシウム拮抗薬、利尿薬などが使用されることが多いです。

3.ライフスタイルの改善

・食事: 減塩食を心掛け、高血圧を予防する食生活を徹底します。

・運動: 定期的な適度な運動が推奨されますが、過度な運動は避けるべきです。

・禁煙・節酒: 喫煙や過度のアルコール摂取は高血圧のリスクを高めるため、禁煙や節酒が推奨されます。

4. 継続的なフォローアップ

・定期的な血圧測定と医療機関でのフォローアップが必要です。

・症状の変化や異常があれば、すぐに医師に相談することが重要です。

脳出血の治療は専門医による個別の評価と管理が必要ですので、上記は一般的なガイドラインとして理解してください。具体的な治療方針については、担当医の指示に従うことが最も重要です。

 

予防の意識

脳出血の予防には、高血圧の管理や生活習慣の改善が非常に重要です。以下は、脳出血を予防するための具体的な意識と対策です。

1. 高血圧の管理

・定期的な血圧測定: 高血圧は脳出血の主要なリスク要因です。定期的に血圧を測定し、異常があれば早期に医師に相談することが重要です。

・降圧薬の服用: 医師から処方された降圧薬を適切に服用し、目標血圧を維持するよう努めます。

2. 健康的な食生活

・減塩: 塩分摂取を控えめにし、1日あたりの塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されます。

・バランスの取れた食事: 果物、野菜、全粒穀物、魚、低脂肪の乳製品を中心としたバランスの取れた食事を心がけます。

・アルコール摂取の制限: 適度な飲酒を心掛け、過度のアルコール摂取を避けます。

3. 適度な運動

・定期的な運動: 週に150分以上の中程度の有酸素運動(例:ウォーキング、ジョギング、水泳)を目指します。

・運動習慣の定着: 日常生活に運動を取り入れ、運動習慣を定着させることが重要です。

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4. 禁煙

・禁煙の徹底: 喫煙は血管を収縮させ、血圧を上昇させるため、禁煙が強く推奨されます。

・支援を受ける: 禁煙が難しい場合は、禁煙外来など専門の支援を受けることを検討します。

5. 定期的な健康チェック

・健康診断の受診: 定期的に健康診断を受け、血圧やコレステロール値、血糖値などをチェックします。

・異常の早期発見: 異常が発見された場合は、早期に適切な対応をすることが予防につながります。

6. ストレス管理

・リラックス法の実践: ストレスを軽減するために、ヨガ、瞑想、深呼吸などのリラックス法を取り入れます。

・適度な休養: 十分な休息と睡眠を確保し、心身の健康を保つことが重要です。

7. 適切な体重管理

・BMIの維持: 適切な体重を維持し、肥満を避けることが重要です。BMI(体格指数)を25未満に保つようにします。

これらの対策を日常生活に取り入れることで、脳出血のリスクを大幅に減らすことができます。具体的な方法やアドバイスについては、医師や専門家に相談することが推奨されます。

 

 

お薬について

脳出血の治療には、主に以下のような治療薬が用いられます。治療の目標は、出血の拡大を防ぎ、脳の損傷を最小限に抑えることです。

1. 降圧薬

脳出血の急性期には、血圧を厳密に管理することが重要です。以下の降圧薬が使用されます。

・ニカルジピン: カルシウム拮抗薬で、急性期の血圧管理に広く用いられます。

・ラベタロール: アドレナリン受容体遮断薬で、速やかな血圧低下が期待できます。

・エナラプリル: ACE阻害薬で、血圧を安定的にコントロールするために使用されます。

2. 利尿薬

・マンニトール: 脳浮腫の軽減に使用されます。脳内の圧力を下げることで、損傷を抑える効果があります。

3. 血液製剤

・新鮮凍結血漿: 出血が持続している場合、血液凝固因子を補充するために使用されることがあります。

・血小板製剤: 血小板数が低下している場合や抗血小板薬を使用している患者に対して、出血を止めるために使用されます。

4. 抗けいれん薬

・フェニトイン: けいれん発作を予防するために使用されることがあります。脳出血後にけいれんが発生するリスクを減少させるためです。

5. 抗不整脈薬

・アミオダロン: 心臓の不整脈を防ぐために使用されることがあります。不整脈は脳出血後の合併症として発生することがあります。

6. 神経保護薬

・ナメンダ(メマンチン): 神経細胞の損傷を防ぎ、脳機能の維持をサポートする薬として使用されることがあります。

7. 抗凝固療法の中止と逆転

抗凝固薬(ワルファリン、DOACなど)を服用している患者では、出血を止めるためにその効果を逆転させる治療が必要です。

・ビタミンK: ワルファリンの効果を逆転させるために使用されます。

・プロトロンビン複合体製剤: DOACの効果を逆転させるために使用されることがあります。

これらの薬剤は、脳出血の種類、原因、患者の全体的な健康状態に基づいて選択されます。治療は個別のケースに応じて異なるため、具体的な治療計画は担当医師の判断に従うことが重要です。

 

手術について

脳出血の治療において、手術は重要な役割を果たします。特に、大量の出血がある場合や出血によって脳圧が上昇している場合には、手術が必要になることがあります。以下に、脳出血の治療における主な手術方法を紹介します。

1. 開頭血腫除去術(クランイトミー)

・適応: 大量の出血がある場合、または出血によって脳の重要な部分が圧迫されている場合に行われます。

・手術方法: 頭蓋骨を開けて直接血腫を取り除く方法です。これにより、脳への圧迫を軽減し、脳機能の回復を図ります。

2. 穿頭ドレナージ術(バー穴ドレナージ)

・適応: 比較的小規模な出血や深部出血の場合に使用されます。

・手術方法: 小さな穴を頭蓋骨に開け、カテーテルを通して血腫を吸引・排出する方法です。この手術は侵襲が少なく、リカバリーが比較的早いです。

3. 内視鏡手術

・適応: 特定の位置にある血腫に対して行われます。

・手術方法: 小さな切開口を通じて内視鏡を挿入し、モニターで確認しながら血腫を取り除く方法です。侵襲が少なく、精密な操作が可能です。

4. 脳室ドレナージ術

・適応: 脳室内に出血がある場合や、脳室の圧力が異常に高まっている場合に行われます。

・手術方法: 頭蓋骨に小さな穴を開け、脳室内にカテーテルを挿入して、過剰な液体を排出する方法です。これにより脳圧を下げることができます。

5. 血管手術

・適応: 血管奇形や動脈瘤が原因で脳出血が発生した場合に行われます。

・手術方法: 血管の異常部分を修復するための手術です。動脈瘤に対するクリッピングや血管奇形に対する摘出などが含まれます。

手術のリスクと回復

手術にはリスクが伴いますが、適切な手術を行うことで患者の予後を大きく改善することができます。手術後の回復期間は、手術の種類や患者の状態によりますが、リハビリテーションが重要な役割を果たします。

術後ケア

・ICU管理: 手術後は集中治療室(ICU)での厳密なモニタリングが必要です。

・リハビリテーション: 早期からのリハビリテーションが重要で、運動機能や言語機能の回復を目指します。

・薬物療法: 術後も降圧薬や抗けいれん薬などの薬物療法が継続されることがあります。

手術の決定は、患者の状態、出血の量と場所、全身の健康状態などを総合的に考慮して行われます。最適な治療法については、脳神経外科医と詳細に相談することが重要です。