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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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【脳梗塞リハビリ】〜脳卒中の当事者家族になって②〜

2024/06/11

【脳梗塞リハビリ】〜脳卒中の当事者家族になって②〜

【脳梗塞は突然に】

先週のちょうど今日の出来事。

家族からの突然のLINE。

「ポンッ」

「お父さん
頭がくらくらして足に力が入らず自力で歩けない

救急車で病院へ運ばれ今検査中です
何も無ければいいけど」


連絡が来てから1週間。オヤジは元気なものの、まだまだ本調子ではないと嘆いています。


なぜ?

脳梗塞は突然やってくるのでしょうか?

 

 

【脳梗塞はなぜ突然やってくる】

脳梗塞が突然発症する理由はいくつかありますが、主に以下のようなメカニズムによります。

  1. 血栓の形成と移動:動脈硬化や心房細動(不整脈の一種)などの条件によって血液中に血栓が形成されることがあります。この血栓が血管内を移動し、脳の血管を突然塞ぐことで脳梗塞が発生します。特に心房細動は、不規則な心拍によって血栓が作られやすく、これが脳に飛んで脳梗塞を引き起こすことが多いです。
  2. 動脈硬化の進行:動脈硬化は長期にわたって進行しますが、ある時点で動脈の内壁に蓄積したプラーク(脂肪物質)が破裂し、そこに血栓が形成されて血管を急激に塞ぐことがあります。これにより突然の血流停止が起こり、脳梗塞が発症します。
  3. 血流の急激な変化:血圧の急激な変動や一時的な血流の減少によっても脳梗塞が引き起こされることがあります。例えば、極度の血圧低下や重度の脱水症状がこれに該当します。
  4. 無症候性の進行:多くの脳梗塞のリスク因子(高血圧、糖尿病、高コレステロールなど)は、症状が現れにくく、無症候性に進行することがあります。このため、本人がリスクを自覚しにくく、突然発症したように感じられることが多いです。

脳梗塞が突然起こるように見えるのは、これらの過程が徐々に進行していても、症状が顕在化するのが血管が完全に塞がれた時点であるためです。従って、リスク因子の管理や定期的な健康診断を通じて、潜在的なリスクを早期に発見し、対策を講じることが非常に重要です。

 

【今回の小脳梗塞について】

〜今回の初期症状〜

・アタマがクラクラする

・足に力が入らない

・歩行が困難

 

〜発症から1週間の経過〜

1日目

・平衡感覚がない

・立てない

・車椅子移動

2日目

・リハビリ開始(評価中心)

・自主トレは座位保持

3日目

・リハビリは立位と歩行がメイン

・頭がボーッとする

1週間経過

・本人の主観はまだまだいまいち

※本人は約1ヶ月で仕事復帰をしようとしているようですが、じっくりとしっかりリハビリするようにアドバイス(あまり響いてない様子)

 

【医療保険のリハビリ期間】

ここで医療保険におけるリハビリテーションの期間についておさらいしていきたいと思います。

ご存知の方も多いとは思いますが、ワタシの家族は全く知らなかったのでおさらいです。

医療保険でリハビリテーションを実施する場合には、日数が定められています。その日数について簡単にご紹介します。

 

おっしゃる通り、脳血管疾患等に対するリハビリテーションの日数制限は180日です。以下、正しい情報を含めて再度詳細を説明します。

 

〜日本の医療保険でのリハビリテーションの日数制限〜

  1. 脳血管疾患等リハビリテーション
    • 発症から180日まで:脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患に対するリハビリテーションは、発症から180日間まで医療保険が適用されます。この期間中に集中的にリハビリを行い、機能回復を目指します。
  2. 運動器リハビリテーション
    • 発症または手術から150日まで:骨折や関節の手術後のリハビリテーションは、発症または手術日から150日間まで医療保険が適用されます。
  3. 心大血管疾患リハビリテーション
    • 発症から150日まで:心筋梗塞や心臓手術後のリハビリテーションも、発症または手術日から150日間が医療保険の適用期間です。
  4. 呼吸器リハビリテーション
    • 90日まで:慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患に対するリハビリテーションは、90日間が医療保険の適用期間です。

これらの期間は標準的な制限であり、特定のケースでは医師の判断と申請により、延長が認められる場合もあります。特に患者の状態が重度であったり、回復に時間がかかると判断された場合には、延長の申請が行われることがあります。


重要性

リハビリテーションの初期段階で集中的に行うことで、機能回復の効果が高まるため、これらの期間内に最大限のリハビリを行うことが推奨されます。また、リハビリの進行状況や患者の状態に応じて、医療機関と綿密に連携しながら、最適なリハビリ計画を立てることが重要です。

 

【小脳の働き】

小脳は脳の後部、後頭部の下に位置し、運動機能の調整と統合に重要な役割を果たしています。以下に、小脳の主な働きについて詳しく説明します。

〜小脳の構造と位置〜

小脳は左右対称の2つの半球と中央部の虫部(むしぶ)から構成されています。大脳とは第四脳室を介して隔てられており、脳幹と連絡しています。小脳の表面は細かいしわ(葉)に覆われており、内部は白質と灰白質から成り立っています。

〜小脳の主な機能〜

  1. 運動の調整
    • 運動の精密性:小脳は筋肉の協調運動を精密に調整し、滑らかな動きを可能にします。これは特に速く正確な運動や、複雑な動作の際に重要です。
    • 姿勢とバランスの維持:小脳は身体の平衡を保ち、姿勢を維持する役割を担っています。歩行や立位など、日常的な動作においてバランスを取るのに必要です。
  2. 運動学習
    • 運動の記憶:小脳は新しい運動スキルの学習とその記憶に関与しています。例えば、スポーツや楽器の演奏など、新しい動作パターンを習得する際に重要です。
  3. 感覚情報の統合
    • 視覚、聴覚、触覚の統合:小脳はこれらの感覚情報を統合し、運動の計画と実行をサポートします。感覚情報を基にして運動の誤差を修正し、適切な動きを実現します。
  4. フィードバック機能
    • 誤差修正:運動の実行中に発生する誤差を感知し、迅速に修正することで、目標に沿った動作を確保します。これは運動のリアルタイムなフィードバックと調整を可能にします。

〜小脳の障害とその影響〜

小脳に損傷や異常が生じると、以下のような症状が現れます。

  1. 運動失調(アタキシア):協調運動ができず、歩行や手足の動きがぎこちなくなります。
  2. ジスディアドコキネジア:素早く反復する運動が困難になります。
  3. めまい:バランスの維持が困難になり、めまいやふらつきが生じます。
  4. 筋緊張の低下(低緊張):筋肉の張りが低下し、運動が不安定になります。
  5. 意図振戦:目的の動作を行う際に震えが生じます

小脳は運動の調整と統合、姿勢とバランスの維持、運動学習、感覚情報の統合など、多岐にわたる重要な機能を持っています。その働きによって、私たちは滑らかで正確な運動を行うことができ、日常生活やスポーツ、楽器演奏などの活動をスムーズに行うことが可能です。