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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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ブログ

【脳梗塞リハビリ】鍼のお話

2024/01/06

【脳梗塞リハビリ】

 

皆さん、こんにちは!

 

12月と1月の毎週土曜日のブログ記事を担当します鍼灸あんまマッサージ指圧師のTです。

 

土曜日のブログ記事では、皆さんにより東洋医学や鍼灸を身近に感じでもらうために、自分でも実践できそうなことを簡単にご紹介していこうと思います。

 

 

【鍼のお話】

今回は鍼について簡単に説明してみようかと思います。

このブログをご覧になってる方は、鍼灸治療を受けたことがある方や鍼を受けたことなくても興味がある方だと思います。

鍼を受けたことのある方でも、施術中はじっとベッドや布団の上で仰向けやうつ伏せになってるわけで、どんな道具で何をやられてるのかまではわからないことでしょう。

そこで今回は鍼灸師Tが使ってるの鍼や道具、どんな風に使うのかをご紹介して、皆さんにより鍼に関心持って頂けたらと思います。

 

1.鍼と鍼管

鍼灸治療を受けたことがある方は見たことあるかもしれません。鍼とその下が鍼管という道具です。

※寸3と寸6のサイズの鍼です。

この鍼は最も一般的に使われている鍼で、「毫鍼」と言います。

①鍼の名称

鍼を持つところを「鍼柄(しんぺい)」、鍼柄と鍼がくっついてる部分を「鍼根(しんこん)」、鍼の部分を「鍼体(しんたい)」、鍼の先を「鍼尖(しんせん)」と言います。

②鍼の長さ・太さ

私が臨床でよく使う鍼は

寸3-3番、寸6-5番、2寸-8番、3寸-10番です。

寸3や寸6というのは、1寸3分、1寸6分という意味で、鍼体の長さを表しています。

おおよそ現在の鍼は、1寸は30㎜、1寸3分は40㎜、1寸6分は50㎜、2寸は60㎜、3寸は90㎜としています。

3番や5番というのは鍼体の太さを表しています。

1番鍼は直径0.16㎜、2番鍼は直径0.18㎜、3番鍼は直径0.20㎜、4番鍼は0.22㎜、5番鍼は0.24㎜、8番鍼は0.30、10番鍼は0.34㎜となります。

 

私が主に使うのが寸6-5番です。やや鍼に敏感な方には寸3-3番、腰やお腹に少し深く刺すなら2寸-8番、お尻に刺すときは3寸-10番を使います。脳梗塞後遺症で手足の麻痺には3寸の鍼を横にして刺すこともあります。

 

③鍼管

杉山和一によって「管鍼法」という鍼の刺し方が広まり、現在多くの鍼灸師が鍼管を用いて鍼の施術をしています。

個人的にはステンレスのものを好んで使用してますが、ディスポーザブルの鍼が普及して、プラスチックの鍼管を使う先生も多いと思います。

左の写真は左から寸3、寸6、2寸、3寸の鍼管。

右の写真は左からプラスチック、ステンレス、銀の鍼管。銀の鍼管は俵のように真ん中に向けて膨れている形になってます。

2.鍼の刺し方

鍼の刺し方には大きく分けて2つあります。1つは「撚鍼法」、もう1つは日本独特なやり方「管鍼法」です。

 

①撚鍼法

中国より起こった鍼術は、元々はこの方法で、日本でも管鍼法が広まる前までは主流をなしたやり方です。

一般的なやり方は、鍼を持たない手(基本的には左手)でツボを取り皮膚に当て、圧をかけて(押手という)右手に持った鍼を左手指に沿わせて鍼尖を皮膚に当て、押手の圧と鍼をひねる操作をうまく合わせて鍼を入れていきます。つまり鍼を持たない左手で、右手で持っている鍼を支えながら刺入するのです。中国では両手に鍼を持ち、片手で鍼を刺すこともあります。

 

②管鍼法

江戸時代、杉山和一により考案され始められたという方法で、鍼を鍼より少し短い管の中に入れ、わずかに出た柄の部分を叩くことにより鍼を皮膚に刺すことを容易にしたものです。現在、日本における鍼治療の多くがこの方法を用いてます。

※挿管法

管鍼法の特徴である鍼を管に入れるやり方のことで2パターンあります。1つは、左手に鍼を持ち、右手に管を持って鍼柄より入れる「両手挿管法」、もう1つは鍼も管を片手で持ち操作する「片手挿管法」です。下図は「片手挿管法」です。

3.鍼を刺すまでの流れ

①前揉撚

鍼を刺す前に、鍼を刺す場所を指頭で揉みながら圧をかけます。これは患者さんの身体に鍼の侵入の予告、鍼する場所の皮膚や筋肉を柔げて刺激に慣らす、緊張を緩める等の意味があります。

②押手と刺手

前揉撚が終わったら、一般的には左手で押手を作ります。押手というのは、鍼を刺すときに皮膚を押さえ鍼を支える手のことを言います。押手には「満月の押手」と「半月の押手」があります。

刺手とは鍼を持ち、刺したり抜いたりする手のことを言い、押手が左手なら刺手は右手となります。

③切皮

切皮とは皮膚に接している鍼尖によって皮膚表面を切ることを言います。言い換えれば鍼が体内に侵入した瞬間です。

管鍼法の場合は、鍼を鍼管に入れ、押手である左手の母指と示指で鍼管をつまみます。鍼管より出てる鍼柄を右示指で叩打(これを弾入という)することが切皮になります。患者さんに痛みを感じないように、また鍼が曲がらないように適切な強さ、リズムで弾入、切皮します。切皮したら、鍼管を抜きます。

④刺入法

切皮したら鍼を体内の目的のところまで刺し入れていきます。刺入には、刺手で鍼を半回転ずつさせながら行う「旋撚刺法」と、刺手の重みや刺手の母指と示指で送りこむように入れていく「送りこみ刺法」があります。

 

⑤刺鍼の角度

皮膚面に対して鍼を直角に刺入することを「直刺」、皮膚面に対して斜めに刺入することを「斜刺」、皮膚面に対してほとんど平行に刺入することを「横刺」と言います。

⑥抜鍼と後揉撚

鍼を刺入し目的を成したら、鍼を抜きます。鍼を抜く速さはその時々で速かったり遅かったりしますが、いずれにせよ押手と刺手を使い丁寧に抜きます。

抜いた後、前揉撚同様、押手の示指または母指で揉撚します。鍼の刺激感を減少させ、鍼痕を未然に防ぎ、溢血の場合吸収、損傷の再生を促す等の効果があります。

 

 

いかがでしょうか。鍼治療について簡単に述べてみました。違った目線で鍼に興味を持って頂けたら幸いです。鍼を受けるとき、担当される先生の道具や仕草を観察されると、また違った治療の味わい方が持てるかと思います。

また次回記事をお楽しみに。再見!

 

 

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