VOL.37 脊髄神経・31対の分布 ~長兄small talk~
こんにちは長兄です。先週も同じような入りでしたが、今週もぽかぽか陽気の横浜ですが、やっぱり11月も半ば。朝晩の冷え込みは少しずつ強く感じます。世間のお店の装飾もちょっとずつクリスマス色に。オープンからはまだ7ヶ月ちょっとしか経っていませんが、モニター様などの期間を含めると来月で約1年が経過します。長いような短いような。自費リハビリを通して色々な方と出会えていることや様々な経験をさせてもらっていることに感謝。当初は自費リハビリということで精一杯でした、最近は自費リハビリを通して今後の方向性や、漠然とですがやりたい事なども想像出来るようになってきました。果たして来年の今頃はどうなっていることやら・・・。楽しみでもあり、不安でもあり。乞うご期待。
さて、今回は「脊髄神経・31対の分布」お話です。
頚部より下の運動、行動はすべて脊髄と末梢を結ぶ脊髄神経を介して行われる。脊髄神経は、全身の末端にまで枝を張り巡らせている。
脊髄神経は、脊髄から起こる神経線維束で、4種類の線維で構成される。中枢からの指令が骨格筋へと向かう体性運動線維、皮膚や骨格筋の感覚情報が中枢へ向かう体性感覚線維、自律神経を経由して内臓に向かう内臓運動線維、内臓から中枢に向かう内臓感覚線維の4つである。
脊髄神経が通る脊柱管は、脊柱を構成する椎骨と椎弓に囲まれて、しっかりガードされている。脊髄は脊柱と対応して31に分節しており、脊髄神経が左右の椎間孔からそれぞれ1対ずつ出入りする。
31対の脊髄神経は、8対の頚神経、12対の胸神経、5対の腰神経、5対の仙骨神経に大別される。頚部の脊柱(頚椎)は7つだが、第7頚椎と第1胸椎の間から脊髄神経が出ているため、8対になる。また脊髄は第1~2腰椎までしかなく、その後は脊髄神経の構成要素である神経根だけが下行していく。その束を馬尾といい、ここに31番目の尾骨神経がある。
脊髄を出た脊髄神経はそのまま末梢に向かわず、上下の分節からの神経枝が混じり合って、しばしば神経叢をつくる。その後数本の神経に分かれ、末梢へ向かう。こうして全身のすみずみまで、神経ネットワークが張られている。
【皮神経の領域支配をデルマトームという】
皮膚に分布して、触覚や圧覚、温度覚などの感覚を司る神経を、皮神経(または皮枝)という。
脊髄神経が支配する皮神経の領域は、比較的はっきりと分節しており、デルマトーム(皮膚分節)と呼ばれている。デルマトームは頭側から尾側へ輪状の分節をつくっている。
体幹の筋も分節性をもち、ミオトーム(筋分節)という。ミオトームは皮神経ほど明確な帯にはなっていない。
1. 頚神経(C)→ 8対の神経が頚部~上肢をカバー
胸鎖乳突筋の深部に頚神経叢を形成し、その枝が耳介周辺、肩、胸部まで分布している。なおC1は運動線維しか含まないため、皮膚分節は存在しない。
2. 胸神経(Th) → 肋間神経を中心に12対の神経が分布
胸神経Th1~Th11(胸神経の前枝前側に分岐した神経)は肋間神経と呼ばれ、胸部の肋間筋を支配する。そのほかに、体幹と下肢の境目周辺に分布する境界神経もある。
3. 腰神経(L) → 大腰筋内部と後方の5対の神経
腰椎神経L1~L4は、脊柱と大腿骨をつなぐ大腰筋と、その後方の腸骨筋を支配する。ほかに鼠径部の神経、陰部大腿神経、外側大腿皮神経、閉鎖神経、大腿神経などがある。
4. 仙骨神経(S) → 5対の神経が殿部~足先まで分布
仙骨神経叢を形成する。そこから出る坐骨神経は人体最大の神経で、両足に枝分かれしていき、足先までの下肢すべての筋と皮膚に分布する。
引用文献
ぜんぶわかる 脳の辞典:p72,73 成美堂出版