脳卒中後にリハビリの効果を実感できないときに見直したいポイント
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脳卒中後にリハビリの効果を実感できないときに見直したいポイント
脳卒中後にリハビリを続けていると、「頑張っているのに変化が分からない」「以前より良くなっているのか判断できない」と感じることがあります。
リハビリでは、目に見えて歩ける距離が伸びたり、動かしやすくなったりすると変化を実感しやすい一方で、身体の動かし方や動作の安定性など、少しずつ変化する部分もあります。
そのため、「効果を感じない」ということだけで、リハビリに意味がないと判断する必要はありません。
一方で、変化を感じにくい状態が続いているのであれば、現在の取り組み方を一度整理してみることも大切です。今回は、脳卒中後のリハビリで効果を実感できないときに、見直したいポイントを紹介します。
脳卒中後にリハビリの効果を実感しにくいのはなぜ?
リハビリの変化は、必ずしも大きな動作の改善だけに現れるとは限りません。
たとえば、歩くこと自体は以前と大きく変わらなくても、ふらつきが少なくなったり、動作が安定したりすることがあります。また、以前よりも身体を意識して動かせるようになるなど、自分では気づきにくい変化が現れる場合もあります。
反対に、練習している動作と、実際の生活で必要としている動作が合っていない場合には、リハビリの変化を日常生活の中で感じにくいことも考えられます。
だからこそ、「良くなったか、良くなっていないか」だけで判断するのではなく、どの部分が変化しているのかを細かく見ていくことが大切です。
リハビリの効果を感じないときに見直したい3つのポイント
変化を実感できないときは、リハビリの内容そのものだけでなく、目標や動作の変化にも目を向けてみましょう。
1.リハビリの目標が今の状態に合っているか確認する
最初に見直したいのは、「何ができるようになりたいのか」という目標です。
たとえば、「歩けるようになる」という目標でも、実際には「家の中を安全に移動したい」「外を歩けるようになりたい」など、求めていることは人によって異なります。
目標が大きすぎると、小さな変化に気づきにくくなることがあります。
反対に、「立ち上がるときに安定する」「歩き始めがスムーズになる」など、動作を細かく分けて考えることで、変化を確認しやすくなる場合があります。
現在の目標が今の生活や身体の状態に合っているか、一度整理してみることがポイントです。
2.数字だけではなく動作の変化を見る
リハビリの効果を判断するとき、歩行距離や歩く速さなど、分かりやすい指標に目が向きやすくなります。
もちろん、こうした指標を確認することは大切です。
ただ、それだけでは分からない変化もあります。
たとえば、以前より身体のふらつきが少なくなった、足を出すタイミングが良くなった、立ち上がりの際に身体を安定させやすくなったなどです。
こうした変化は、本人が毎日同じ動作を繰り返していると気づきにくいことがあります。
「何回できたか」だけではなく、「どのようにできるようになったか」にも目を向けることで、リハビリの変化を捉えやすくなります。
3.頑張る量より、身体の使い方を確認する
リハビリでは、「もっと頑張らなければ」と考えて練習量を増やしたくなることがあります。
しかし、量を増やすことだけが重要とは限りません。
同じ動作を繰り返していても、身体の使い方が適切でなければ、思うような変化につながらないことがあります。
たとえば歩行であれば、足の筋力だけでなく、体重移動や身体のバランス、足を前へ出すタイミングなど、さまざまな要素が関係しています。
そのため、「どれだけ練習したか」だけではなく、「どのように身体を動かしているか」を確認することも重要です。
負担を増やしすぎず、現在の身体の状態に合わせて練習方法を見直すことも考えてみましょう。
リハビリの変化を確認するときは「できること」にも目を向ける
効果を実感できないときほど、「できないこと」に意識が向きやすくなります。
しかし、以前は難しかった動作が少し行いやすくなっていないか、動作に必要な介助が減っていないかなど、「できるようになったこと」を振り返ることも大切です。
また、リハビリの場面ではできていても、生活の中ではうまくできないこともあります。
この場合は、単純に身体機能だけを見るのではなく、実際の生活場面でどのように動いているのかを確認する必要があります。
「リハビリではできるのに、家ではできない」という場合にも、練習の意味がないと決めつけるのではなく、生活の中で動作を行うために何が必要なのかを整理してみましょう。
リハビリを担当する専門職に、「実際の生活ではここが難しい」と具体的に伝えることも、内容を見直すきっかけになります。
変化が分からないときは、一人で判断せず相談する
リハビリを続けているのに変化を感じにくい場合、自分だけで「効果がない」と判断する必要はありません。
現在行っているリハビリの目的が合っているのか、練習している内容が実際の生活につながっているのか、身体の使い方に見直せる部分がないのかなどを、担当の理学療法士や作業療法士などに確認してみましょう。
また、脳卒中後の状態は一人ひとり異なるため、同じリハビリを行えば同じような変化が得られるとは限りません。
変化が小さいからといって、必ずしもリハビリが無意味というわけではありません。一方で、現在の方法が合っているかを確認することは大切です。
もし、これまでと違う症状が急に現れたり、身体の状態が明らかに変化したりした場合には、リハビリだけで判断せず、医療機関へ相談することも必要です。
まとめ
脳卒中後にリハビリの効果を実感できないときは、「もっと頑張らなければ」と考える前に、現在の取り組みを一度整理してみましょう。
見直したいポイントは、次の3つです。
- リハビリの目標が今の状態や生活に合っているか
- 数字だけでなく、動作の変化にも目を向けているか
- 練習量だけでなく、身体の使い方を確認できているか
リハビリの変化は、必ずしも大きな改善として現れるとは限りません。
「何ができるようになったか」「以前より動作が行いやすくなっている部分はないか」を振り返ることで、これまで気づかなかった変化が見つかることもあります。
まずは現在のリハビリで、「何を目標にしているのか」「実際の生活で何に困っているのか」を整理して、担当する専門職に伝えてみるところから始めてみましょう。
参考情報
- 国立循環器病研究センター|脳卒中の基礎知識
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/ - 国立循環器病研究センター|脳卒中の症状と対応
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/case/brain/ - 東京都保健医療局|救急相談 #7119
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/junkanki-portal/disease_free/7119.html - 総務省消防庁|救急受診ガイド
https://www.fdma.go.jp/publication/portal/post8.html - 日本脳卒中協会|啓発資料
https://www.jsa-web.org/wp-content/uploads/2024/09/press20240910sam.pdf
迷ったら、まず相談を
症状が急に強くなった、いつもと違うと感じる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
突然のしびれ、ろれつが回らない、強い頭痛などがあれば救急要請を検討してください。









