脳梗塞後のしびれは改善する?原因とリハビリでできること
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脳梗塞後のしびれは改善する?原因とリハビリでできること
脳梗塞の後、「手や足がしびれる」「触っている感覚が以前と違う」「ジンジンする感じが続いている」と感じる方は少なくありません。
しびれが続くと、「このまま残ってしまうのではないか」「リハビリを続けても変わらないのでは」と不安になることもあるでしょう。
脳梗塞後のしびれは、すべての人が同じように経過するわけではありません。改善がみられる場合もあれば、症状が長く続くこともあります。そのため、「いつまでに治る」と一律に考えるのではなく、どのような感覚の変化が起きているのかを確認しながら、その人に合ったリハビリを考えることが大切です。
この記事では、脳梗塞後のしびれが起こる原因と、リハビリで取り組めることについて整理します。
脳梗塞後のしびれはなぜ起こる?
脳梗塞後のしびれには、脳の感覚を処理する働きが影響している場合があります。
私たちは、皮膚や筋肉、関節などから入ってくる情報を脳で処理することで、「触られた」「熱い」「冷たい」「手足がどこにある」といった感覚を認識しています。
脳梗塞によってこうした感覚に関係する領域や神経の経路が影響を受けると、実際には何も触れていないのにジンジンする、触られていることが分かりにくい、左右で感覚が違うといった変化が生じることがあります。脳卒中では運動障害だけでなく、感覚に関する症状がみられることも知られています。
また、「しびれ」という言葉で表現されていても、その中身は一人ひとり異なります。
- 触った感覚が鈍い
- 手足の位置が分かりにくい
- ジンジン、ピリピリする
- 触れられると過敏に感じる
- 温度の違いを感じにくい
などがあります。
そのため、単に「しびれがある」と考えるだけではなく、どのような感覚が変化しているのかを確認することが重要です。
脳梗塞後のしびれは改善する?
しびれが改善する可能性はありますが、改善の仕方や程度には個人差があります。
脳梗塞後の症状は、運動機能だけでなく感覚機能などにも影響することがあります。リハビリテーションでは、こうした状態を評価しながら、残っている機能を活用して生活動作につなげていきます。
一方で、しびれがあるからといって、必ずしも感覚そのものが同じように回復していくとは限りません。
例えば、以前より触った感覚が分かるようになってきても、「ジンジンする感じ」は残っていることがあります。反対に、本人はしびれを強く感じていても、日常生活で必要な感覚を少しずつ使えるようになることもあります。
ここで大切なのは、「しびれが完全になくなるか」だけを目標にしないことです。
手で物を持つ、衣服を着る、歩く、階段を上るなど、日常生活の中で感覚をどのように使えているかにも目を向けてみましょう。
症状そのものだけではなく、「何ができるようになったか」「以前より分かりやすくなった感覚はあるか」といった変化を確認することで、リハビリの経過を捉えやすくなります。
しびれに対してリハビリでできること
脳梗塞後のしびれに対するリハビリでは、感覚の状態を確認しながら、実際の動作の中で感覚を使うことが大切です。
まずは感覚の状態を確認する
リハビリでは、触った感覚や位置の感覚などを確認し、どのような感覚が残っているのかを整理します。
例えば、左右の手を触ったときの感じ方に違いがあるか、目で見なくても手足の位置を認識できるかなど、複数の側面から確認することがあります。
感覚の状態を知ることで、どのような練習が適しているのかを考えやすくなります。
視覚を使いながら手足を動かす
感覚が分かりにくい場合には、目で動きを確認しながら手足を使う練習も考えられます。
例えば、手を見ながら物をつかむ、足の位置を確認しながら立つ、歩くときに足の動きを意識するなどです。
視覚から得られる情報を活用することで、感覚が分かりにくい状態でも動作を行いやすくなることがあります。
実際の生活動作の中で感覚を使う
感覚の練習だけを行うのではなく、実際の生活で必要な動作につなげることも重要です。
手のしびれがある場合なら、タオルをたたむ、物を持つ、ボタンを扱うなど、日常生活に近い動作を通して手の感覚を使う方法があります。
足の感覚が分かりにくい場合には、立つ、方向を変える、歩くといった動作の中で、足の位置や床との接触を意識することもあります。
ただし、しびれの種類や程度によって適した方法は異なります。感覚が鈍くなっている場合には、熱さや痛みを感じにくくなっている可能性もあるため、やみくもに刺激を強くするのではなく、安全性を確認しながら進めることが大切です。
負担を増やしすぎず、日常生活の中で無理なく感覚を使う機会を増やすことから考えてみるのも一つの方法です。
こんなしびれの変化があるときは医療機関へ相談を
脳梗塞後のしびれがある場合でも、すべてを「後遺症だから」と考えてよいとは限りません。
特に、これまでと違うしびれが急に出てきた場合や、しびれに加えて顔や手足の動かしにくさ、言葉の出にくさ、急なふらつきなど、新しい症状が現れた場合には、脳卒中の再発などを含めて早急な評価が必要になることがあります。
脳卒中は急に身体の働きが変化することが特徴の一つです。新しく起こった症状を「以前からあるしびれの続きだろう」と自己判断せず、必要に応じて医療機関へ相談することが大切です。
また、しびれが続いていて生活に困っている場合には、主治医やリハビリテーションの担当者に症状を伝えてみましょう。
「手がしびれる」という一言だけでなく、「物を持つときに分かりにくい」「歩くと足の裏の感覚が分かりにくい」など、具体的な場面を伝えると状態を整理しやすくなります。
まとめ
脳梗塞後のしびれは、脳の感覚に関わる働きが影響を受けることで起こる場合があります。
改善することもありますが、経過や症状の現れ方には個人差があるため、「いつまでに治る」と一律に考えることはできません。
リハビリでは、まずどのような感覚が変化しているのかを確認し、そのうえで視覚を活用した動作練習や、実際の生活動作の中で感覚を使う練習などを検討します。
しびれそのものだけを見るのではなく、「以前より分かるようになったこと」「生活の中でできるようになったこと」にも目を向けてみてください。
そして、新しく急なしびれが出た場合や、ほかの神経症状を伴う場合には、後遺症と決めつけず、医療機関へ相談することが大切です。
まずは現在のしびれが「いつ、どのような場面で気になるのか」を整理し、主治医やリハビリテーションの担当者に伝えるところから始めてみましょう。
本記事は一般的な医療・リハビリテーション情報を紹介するものであり、個別の診断や治療を目的としたものではありません。症状について気になることがある場合は、医療機関や担当の専門職へご相談ください。
参考情報
- 国立循環器病研究センター|脳卒中の基礎知識
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/ - 国立循環器病研究センター|脳卒中の症状と対応
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/case/brain/ - 東京都保健医療局|救急相談 #7119
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/junkanki-portal/disease_free/7119.html - 総務省消防庁|救急受診ガイド
https://www.fdma.go.jp/publication/portal/post8.html - 日本脳卒中協会|啓発資料
https://www.jsa-web.org/wp-content/uploads/2024/09/press20240910sam.pdf
迷ったら、まず相談を
症状が急に強くなった、いつもと違うと感じる場合は、早めに医療機関へ相談してください。
突然のしびれ、ろれつが回らない、強い頭痛などがあれば救急要請を検討してください。
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