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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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VOL.23 脳卒中後の肩手症候群とは?  ~長兄のsmall talk~

2022/08/02

こんにちは長兄です。今回は脳卒中後の肩手症候群についてです。

 

肩手症候群とは、片麻痺患者だけではなく、心筋梗塞、狭心症などの内部疾患や帯状疱疹、骨折後などにもあらわれ、上肢のうち、特に肩や手の痛みを主としたいくつかの症状を総称した合併症です。

肩手症候群の患者からの訴えで最も多いものは痛みですが、その表現はさまざまで、「ずきずきと疼くような痛み」「灼けるような痛み」「刃物で裂かれるような痛み」などと表現されます。痛みは一時的なものではなくて持続的で、患部を動かしたり触られたりするだけでも増強してしまうことがあります。

また、痛みのほかには患部の腫脹や熱感、拘縮などがあり、その病態は多彩です。

これらの症状時間経過に沿って変化がみられ、片麻痺患者の肩手症候群は3つの時期に分けて説明されています。

 

【第Ⅰ期】

この時期は36ヶ月続き、手および肩の持続的な灼熱感と運動時痛を生ずる。手指は腫脹し、皮膚は緊張することで血管運動性変化(血流増加、温度の上昇、赤みの増加)を生ずる。手指は軽度屈曲位を呈し、関節可動域制限とともに他動運動時に痛みが増強する。肘関節は問題ない。手のX線所見では骨粗鬆症は認めない。

【第Ⅱ期】

この時期は36ヶ月続き、肩の有痛性障害や手指の腫脹は徐々に低下してくる。皮膚の温度と血流量が低下し、皮膚や皮下組織の萎縮、手の内在筋の萎縮が目立ってくる。デュピュイトラン拘縮のように手掌筋膜の肥厚を生じ、手指の屈曲変形が著明となる。手のX線所見では点在した骨粗鬆症が認められる。

【第Ⅲ期】

この時期はさらに数ヶ月続き、不可逆な変化を生じ、回復は望めなくなる。皮膚、筋、骨関節に萎縮が進行し、手指の拘縮が著明となる。手のX線所見では、局所的脱石灰化と広範な骨粗鬆症が認められる。

 

  • 肩手症候群は発症から早期の痛み刺激がきっかけで出現するため、リハビリテーションでは予防的介入が効果が出やすい。
  • 健常者の肩甲骨のアライメントを基準にポジショニングをすることができれば、軟部組織の損傷から起こる肩手症候群は予防できる
  • ポジショニングでは肩甲帯が伸展位や屈曲位にならないようにするため、前額面と肩甲骨面との角度は30度にする
  • 運動療法は、動作が肩関節の痛みにつながらないよう肩甲帯周囲のアライメントに注意しながら、愛護的、段階的に進める

 

参考文献

脳卒中運動学

監修 鈴木俊明

1版第1