脳梗塞で迷わないための受診判断と家族の動き方
目次
脳梗塞で迷わないための受診判断と家族の動き方
まず、迷う場面
退院後や外来通院のなかで、「何か家でできることはないだろうか」と探し始める方は少なくありません。脳梗塞のあと、手足の動きや細かな作業に不安が残ると、道具の力を借りたくなるものです。ただ、情報が多いほど迷いも増えてしまいます。
すぐ相談したい変化
- 急に手足の力が入りにくくなった
- ろれつが回りにくい、言葉が出にくい
- 顔のゆがみや強いしびれが出てきた
- これまでと違う強い頭痛やめまいがある
この記事で整理すること
- 脳梗塞後の体に起こる変化の考え方
- リハビリグッズを選ぶときの視点
- 自宅で続ける際の注意点
起こる仕組みの整理
脳梗塞は、脳の血流が途絶えることで一部の神経細胞が働きにくくなる状態です。その結果、手足の動き、感覚、言葉、注意力などに影響が出ることがあります。ただし、影響の出方や回復の道のりは人によって大きく異なります。時間の経過とともに、残された神経回路が働きを補おうとする力も期待されますが、無理を重ねると疲労や痛みにつながることもあります。
誤解しやすい点
- 道具を使えば必ず早く回復するわけではない
- 強い負荷をかけるほど良いとは限らない
- 周囲と同じ内容が自分にも合うとは限らない
- 自己判断で内容を大きく変えるのは安全とはいえない
リハビリグッズおすすめという言葉を目にすると、効果が約束されているように感じるかもしれません。しかし実際には、使う人の状態や目標に合っているかどうかが最も大切です。道具そのものよりも、「どの動きを」「どのくらいの負担で」「どんな頻度で」行うかが重要になります。
伝える順番
- いつからどんな動きがしにくいか
- できることと難しいことの具体例
- 道具を使うとどう変わるか
- 疲れや痛みの有無
家でメモしてよいこと
- 練習した日時と内容
- 疲れが出たタイミング
- できた回数や時間の目安
- 気持ちの変化
家で決めないほうがよいこと
- 自己判断で回数や負荷を急に増やすこと
- 痛みを我慢して続けること
- 医療者の指示を中断すること
自宅での取り組みは大切ですが、方向性を一人で決めてしまうと、かえって遠回りになることがあります。迷いがあれば、経過を共有しながら調整していく姿勢が安全です。
対応の考え方
大切なのは、「できないことを無理に広げる」のではなく、「今できることを安定させる」視点です。動きの質や姿勢、呼吸の状態を整えながら進めるほうが、結果として続きやすくなります。リハビリグッズは、その補助として位置づけるのが現実的です。
今日からの小さい一歩
- 短時間でも毎日同じ時間に取り組む
- 終わったあとに疲れ具合を振り返る
- 一つの課題にしぼって行う
中止条件
- 強い痛みやしびれが増す
- めまいや吐き気が出る
- 動きが明らかに悪化する
- 体調が普段と大きく異なる
続けることは大切ですが、体からのサインを見逃さないことも同じくらい重要です。
家族ができる支え方
回復の道のりは一直線ではありません。うまくいく日もあれば、思うように進まない日もあります。その揺れを受け止める存在が、継続の力になります。
- できた点を具体的に伝える
- 急がせず、ペースを尊重する
- 安全な環境を整える
- 困りごとを一緒に整理する
続けやすくする工夫
- 目につく場所に道具を置く
- 短い時間から始める
- できたら印をつける
- 疲れる前に切り上げる
責めない言い換え例
- どうしてできないの → 今日はどこが難しかった
- もっと頑張って → 今のやり方で続けてみよう
- 前はできたのに → 少しずつ戻していこう
ひと息で要点
脳梗塞のあとに道具を取り入れるときは、効果の大きさよりも安全性と継続しやすさを重視することが大切です。合うかどうかは人それぞれで、無理をしない調整が回復の土台になります。
迷ったときの線引き
新しい取り組みを始めたあとに、症状の悪化や体調の変化を感じた場合は、自己判断で続けず専門職へ相談してください。特に、急な力の入りにくさや言葉の変化などがある場合は、早めの対応が重要です。道具の選択も、状態に応じて見直すことが安全につながります。
迷ったら、まず相談を
症状が急に強くなった、いつもと違うと感じる場合は、早めに医療機関へ相談してください。突然のしびれ、ろれつが回らない、強い頭痛などがあれば救急要請を検討してください。
参考情報
- https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/stroke-2/
- https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/case/brain/
- https://www.jsa-web.org/wp-content/uploads/2024/09/press20240910sam.pdf
- https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/junkanki-portal/disease_free/7119.html
- https://www.fdma.go.jp/mission/enrichment/appropriate/items/jikohandan.pdf









