脳梗塞の退院後、歩行は何から始める?DWIの受け止め方と生活期の進め方
脳梗塞の退院後、歩行は何から始める?DWIの受け止め方と生活期の進め方

歩行再開の迷いどころ
退院して自宅に戻ると、歩行の再開は「思っていたより難しい」と感じることがあります。脳梗塞の治療が一段落しても、体力、注意の向け方、疲れ方、家の環境など、生活の条件がそろわないと歩きにくさが出やすいためです。とくに画像検査の結果としてDWIという言葉を見聞きすると、「悪い所見なのでは」と不安が強くなる方もいます。
この記事では、脳梗塞の退院後に歩行を再開するとき、何から始めると進めやすいかを順番で整理します。ポイントは、無理に距離を伸ばすことではなく、続けられる流れを作ることです。DWIの受け止め方も、怖い言葉のままにせず、日常の判断につながる形でまとめます。
続けられる設計
退院後しばらくは、「できる日」と「うまくいかない日」の差が出ることがあります。これは珍しいことではありません。そのため、最初から高い目標を固定するより、日ごとの体調を見ながら調整できる計画のほうが現実的です。
時期別の目標設定
迷いやすい点は、主に3つです。1つ目は、歩く量をどこまで増やすか。2つ目は、疲れやふらつきが出たときに続けるか休むか。3つ目は、家族がどこまで手を貸すか。この3つを先に決めると、毎日の判断がぶれにくくなります。
DWIの受け止め方
DWIは手がかり
DWIは、MRIの撮影法の一つで、脳の状態を評価する手がかりとして使われます。ここで大切なのは、DWIの結果だけで、退院後の生活のしやすさや歩行の回復ペースが一律に決まるわけではない、という点です。
画像は判断材料の一部
日常生活では、画像の情報に加えて、実際の動き、疲労の出方、注意力、住環境、介助の有無などが重なって歩きやすさが変わります。つまり、DWIは「判断材料の一部」です。結果を過度に恐れるより、今の生活で何が困るかを具体的に言語化して、外来や歩行再開の基本順序
環境を先に整える
歩行再開は、次の順番で進めると無理が出にくくなります。まず環境確認です。自宅内の通路、段差、夜間の足元、手すりの位置、履物の滑りやすさを見直します。転倒は「能力不足」だけでなく「環境とのミスマッチ」で起こる場合があります。環境を整えることは、歩行再開の土台になります。
距離と回数は小さく開始
次に距離です。最初は短い距離で十分です。長く歩くことより、歩いたあとに体調を崩しにくい設定を優先します。その次が回数です。1回を長くするより、短い歩行を分けて行うほうが、疲労管理がしやすいことがあります。「少しずつ、回数を分ける」は生活期に取り入れやすい方法です。
ふらつきに応じて負荷調整
最後に負荷調整です。歩行後に強いだるさ、ふらつき、集中力の低下が長く残る日は、翌日の量を調整します。負荷調整は後退ではなく、継続のための手段です。
ふらつく日の調整
中断基準を決める
生活期では、疲れやすい日が出ることを前提にしたほうが、結果として続けやすくなります。具体的には「中断基準」を先に決めておく方法が有効です。例として、普段よりふらつきが強い、足が上がりにくい感覚が続く、歩行後に回復しない疲労が残る、などの変化がある日は、距離や回数を抑える判断をします。
見守りと介助の線引き
家族が手伝う場合は、見守り中心か、体を支える介助まで行うかを分けておくと混乱が減ります。毎回すべて介助する形にすると、本人の自立の機会を減らす場合があります。一方で、危ない場面で手助けが遅れるのも避けたいところです。「どの場面で、どこまで手伝うか」をあらかじめ共有しておくことが大切です。
受診目安と相談先(横浜市青葉区)
早めに連絡したいサイン
歩行再開中に迷ったときは、自己判断だけで長く様子を見るより、早めに相談するほうが安全につながる場合があります。特に、ろれつが回りにくい、片側の手足に急な力の入りにくさが出る、今までにない強い頭痛が急に出る、会話がしづらいなどの変化がある場合は、速やかに医療機関へ連絡し、状況によっては救急要請も検討してください。
相談先へのつなぎ方
不安が続くが緊急性の判断が難しい場合は、外来で相談の入口を作っておくと対応しやすくなります。歩行再開の調整が難しいときは、横浜市青葉区で外来やリハビリ相談につなぎ、現在の状態に合わせて計画を組み直す方法があります。「どこまでできるか」だけでなく、「どこからなら安全に始められるか」を確認することが、生活期の再スタートでは重要です。
免責
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療方針を示すものではありません。症状が強い場合や急な変化がある場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関にご相談ください。判断に迷う場合も、早めの受診・相談をご検討ください。
📢 迷ったら、まず相談を
「これって脳梗塞かも…?」と感じたら受診のサインです。症状が突然・いつもと違うなら、ためらわず119番を。退院後のリハビリや在宅支援のご相談は、地域の医療機関・保健所・ケアマネジャーにお問い合わせください。
🗂 よくある質問
- Q1. 脳梗塞の退院後、歩行は毎日増やしたほうがよいですか?
- A. 毎日同じように増やすより、体調に合わせて調整するほうが続けやすい場合があります。疲労が強い日は量を抑える考え方も一般的です。
- Q2. DWIで異常があると言われると、もう歩行は難しいのでしょうか?
- A. DWIは重要な情報ですが、日常の歩きやすさは動作、体力、環境など複数の要因で変わる場合があります。結果だけで一律に決まるわけではありません。
- Q3. 退院後しばらくして、ふらつきが強い日があります。休んだほうがよいですか?
- A. ふらつきが普段より強い日は、距離や回数を調整する判断が必要な場合があります。変化が続くときは早めの相談が安全です。
- Q4. 家族はどこまで介助すればよいですか?
- A. 場面ごとに、見守り中心か、実際に支えるかを分けておくと混乱が減ります。本人の自立と安全の両方を考えて線引きすることが大切です。
- Q5. 受診を考える目安はありますか?
- A. ろれつが回りにくい、片側の手足に急な力の入りにくさが出る、今までにない強い頭痛が急に出る、会話がしづらいなどの変化がある場合は、早めの連絡を検討してください。迷う場合の相談も有用です。
- Q6. 退院後の歩行計画は一度作れば固定でよいですか?
- A. 生活期は体調や生活条件が変わるため、計画は見直しながら進めるのが一般的です。合わないと感じたら調整を相談してください。
🔗 参考サイト
- 厚生労働省:脳卒中の治療と仕事の両立 お役立ちノート(PDF)
- AHA/ASA:成人の脳卒中リハビリテーション指針(2016)
- AHA/ASA:Poststroke Depression 科学声明(2017)
- WHO:Rehabilitation 2030 initiative









