脳梗塞種類
目次
🧠 脳梗塞とは?
脳梗塞とは、脳の血管が詰まり血流が止まることで、脳細胞に酸素や栄養が届かなくなり、組織が壊死する病気です。
日本では年間約20万人が新たに発症するとされ、寝たきりや死亡の大きな原因となっています。
⚡ 脳梗塞の種類
① アテローム血栓性脳梗塞
動脈硬化によって血管の内壁にプラーク(脂肪やコレステロールの塊)ができ、そこに血栓が形成されて血管が詰まるタイプです。
ゆっくり進行することもあり、発症前に一過性脳虚血発作(TIA)が起こることがあります。
② 心原性脳塞栓症
心房細動などの不整脈で心臓内に血栓ができ、それが脳に流れて大きな血管を突然詰まらせるタイプです。
発症が急激で重症化しやすい特徴があります。
③ ラクナ梗塞
高血圧などで脳の細い血管が詰まって起こる小さな梗塞です。
症状は比較的軽い場合もありますが、再発や多発によって認知機能の低下につながることがあります。
🩺 脳梗塞の原因・リスク因子
- 高血圧:最も大きな危険因子
- 糖尿病・脂質異常症
- 心房細動など心疾患
- 喫煙・過度の飲酒
- 肥満・運動不足
- 加齢・遺伝要因
特に高血圧は「沈黙の殺し屋」と呼ばれ、自覚症状がなく進行しやすいため注意が必要です。
🚨 脳梗塞の前兆症状
- 突然の片側の手足のしびれ・脱力
- ろれつが回らない・言葉が出ない
- 片目の視力が急に低下する
- めまい・ふらつき・激しい頭痛
これらの症状は一時的に回復することもありますが、TIA(一過性脳虚血発作)の可能性があり、脳梗塞の強い警告サインです。
すぐに受診する必要があります。
💉 治療と発症直後の対応
発症から4.5時間以内であれば、t-PA(血栓を溶かす薬)の投与が有効です。
また血管内治療で血栓を取り除く方法もあります。
いずれも「時間との勝負」であり、症状に気づいたら一刻も早く救急搬送することが重要です。
🏃 脳梗塞の予防とリハビリ
生活習慣の改善
- 減塩とバランスの取れた食事
- 有酸素運動や筋トレを継続
- 禁煙・節酒
- 十分な睡眠とストレス管理
リハビリテーション
- 理学療法(歩行・筋力回復)
- 作業療法(日常生活動作の練習)
- 言語療法(言語・嚥下機能の回復)
発症後は早期からのリハビリ開始と継続が、回復の鍵となります。
家族のサポートも心理的安定や生活改善に大きな役割を果たします。
❓ よくある質問(FAQ)
Q1. 脳梗塞は何歳から注意すべき?
高齢者に多いですが、生活習慣の乱れにより40〜50代でも増えています。
Q2. 脳梗塞と脳出血はどう違う?
脳梗塞は血管が詰まる病気、脳出血は血管が破れる病気です。治療法や予後が異なります。
Q3. 再発を防ぐには?
生活習慣の改善と薬物治療の継続が重要です。自己判断で薬を中止しないようにしましょう。
📚 参考文献
- 日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「脳卒中」
- 国立循環器病研究センター 脳卒中情報