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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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脳梗塞の症状と初期対応|原因・治療・予防まで徹底解説

2025/09/01

脳梗塞 症状 初期



「脳梗塞」という言葉を聞くと、突然倒れてしまう、命に関わる病気というイメージを持つ方が多いかもしれません。確かに、脳梗塞は脳の血管が詰まってしまうことで血流が途絶え、脳細胞がダメージを受ける病気です。そのため、発症直後からの対応が大きくその後の生活を左右します。脳梗塞は「脳卒中」と呼ばれる病気のひとつで、他には脳出血やくも膜下出血などがあります。なかでも脳梗塞は日本人の死因や介護が必要になる原因の上位に位置しており、身近で注意すべき病気といえるでしょう(出典:厚生労働省)。では、なぜ脳梗塞が怖いのかというと初期の症状が見逃されやすいことが挙げられます。たとえば、片方の手足に力が入らない、言葉が出にくい、顔の片側がゆがむといったサインが出るのですが、軽い疲れや年齢のせいだと思ってしまい、受診が遅れてしまうケースが少なくありません。早期に気づき、適切な治療を受ければ後遺症を最小限に抑えられる可能性が高くなります。そのため、脳梗塞という病気を正しく理解し、初期の症状を知っておくことは、自分や大切な家族の命と生活を守ることにつながります。この記事では、脳梗塞の原因や背景、症状、診断・治療、そして予防やリハビリについてわかりやすく解説していきます。

🔍 脳梗塞の原因や背景要因とは

🫀 動脈硬化と生活習慣病の関係

もっとも多い原因のひとつが「動脈硬化」です。動脈硬化とは、血管の内側にコレステロールなどがたまり、血管が硬く狭くなる状態をいいます。高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)、喫煙習慣などが動脈硬化を進める大きな要因です。

生活習慣病があると血管の柔軟性が失われ、血液の流れが悪くなります。その結果、血栓(血の塊)ができやすくなり、脳の血管を塞いでしまうのです。これは特に中高年から増えていきますが、生活習慣が乱れていれば若い世代でも注意が必要です。

💓 心臓由来の血栓 ― 心原性脳塞栓症

もうひとつの大きな要因は心臓から血の塊が飛んでくるタイプです。特に心房細動という不整脈があると、心臓の中で血液がよどみやすく、血栓ができやすくなります。その血栓が脳に流れ込むと、突然の脳梗塞を引き起こします。

このタイプは発症が急で症状も重く出やすいため、より一層の注意が必要とされています(出典:日本脳卒中学会)。

🌿 その他の背景要因

脳梗塞の背景には遺伝や加齢も深く関係しています。年齢が上がるにつれて血管は自然と弱くなり、また家族に脳卒中を経験した方がいればリスクが高まるといわれています。

さらに、ストレスの多い生活や過度の飲酒、運動不足といった要因も複合的に関わり、発症のリスクを高めます。つまり「一つの原因だけ」で起こるわけではなく、生活習慣や体質、年齢などが重なり合って発症するのです。

📌 リスクを知ることが第一歩

脳梗塞の発症には複数の要因が絡み合います。そのため、自分の生活や健康状態を振り返り、「自分にはどのリスクが当てはまるのか」を意識しておくことが予防や早期発見につながります。

🚨 脳梗塞の症状や兆候を見逃さないために

🧏‍♂️ 初期症状の代表例

脳梗塞の怖さは「突然起こる」ことと「初期の症状が軽く見えてしまう」ことにあります。症状が出てから治療を受けるまでの時間が、後遺症の程度を大きく左右します。

  • 片方の手足に力が入らなくなる(片麻痺)
  • 顔の片側が下がる、ゆがむ
  • 急に言葉が出にくくなる、ろれつが回らない
  • 視界がぼやける、二重に見える
  • 急なめまいやふらつき

これらは詰まった血管の部位によって現れ方が異なります。とくに「片側にだけ出る異変」は脳梗塞の典型的なサインです。

🕒 短時間で治まる「一過性脳虚血発作(TIA)」

数分から数時間で症状が消えてしまうケースもあります。これを「一過性脳虚血発作(TIA)」といいます。症状が消えるため軽く考えてしまいがちですが、実は脳梗塞の前触れであることが少なくありません。放置すると数日以内に本格的な脳梗塞を起こすリスクが高いのです。

「ちょっとおかしいな」と思ったら、その後に症状が消えたとしても医療機関を受診してください。

🧠 FASTで覚えるチェックポイント

世界的に推奨される合言葉が「FAST」です。

  • F(Face):顔の片側が動かない、ゆがんでいる
  • A(Arm):片腕が上がらない
  • S(Speech):言葉が出にくい、理解できない
  • T(Time):すぐに119番を!

これを知っているだけで、いざというときに行動できる可能性が高まります(出典:World Stroke Organization)。

🙋‍♀️ 家族や周囲が気づくことも大切

本人は「疲れているだけ」と思ってしまう場合もあります。そのため、周囲の人が異変に気づき、救急要請につなげることが重要です。特に顔の歪みや言葉の異常は、第三者だからこそ発見しやすい症状です。

🏥 脳梗塞の診断と治療の流れ

🧪 診断に使われる検査

脳梗塞が疑われたとき、まず画像検査が行われます。

  • CT検査:短時間で脳内の出血や梗塞の有無を確認
  • MRI検査:詳細な画像で小さな梗塞も見つけやすい
  • MRA検査:脳血管の状態を映し出し、どの血管が詰まっているかを確認

このほか、血液検査や心電図検査で、血栓ができやすい状態か、不整脈の有無なども調べます。

💉 急性期の治療 ― 時間がカギ

診断が確定したら、すぐに治療が始まります。代表的なのがt-PA静注療法で、血栓を溶かす薬を点滴で投与する方法です。発症から4.5時間以内であれば効果が期待できます(出典:日本脳卒中学会ガイドライン2025)。

ただし、すべての方に適応できるわけではありません。出血のリスクが高い場合などは見送られます。その際は、血管にカテーテルを通して直接血栓を取り除く血管内治療(機械的血栓回収術)が検討されます。

💊 再発を防ぐための治療

急性期を乗り越えた後は、再発予防が中心となります。抗血小板薬や抗凝固薬など、血液をサラサラに保つ薬が処方されます。また、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった基礎疾患をしっかりコントロールすることが重要です。

さらに、食事・運動・禁煙といった生活習慣の改善も治療の一環です。薬だけでなく生活全体を整えることが、長期的な予防につながります。

🧑‍⚕️ チームで支える医療

脳梗塞の治療は医師だけでなく、看護師、リハビリ専門職、薬剤師、栄養士など多職種が協力して行います。患者さんと家族を中心に、チームで回復をサポートしていきます。

🌱 脳梗塞の予防と回復・リハビリ

🥗 日常生活でできる予防の工夫

脳梗塞の大きな要因は生活習慣病にあります。そのため、日々の生活を整えることが予防につながります。

  • 食事の工夫:塩分を控え、野菜や魚中心のバランス食を心がける
  • 運動習慣:ウォーキングや軽い筋トレを週に数回取り入れる
  • 禁煙・節酒:たばこは血管を痛め、過度な飲酒は高血圧を招く
  • 体重管理:肥満は糖尿病や高血圧のリスクを高めるため、適正体重を維持

「これくらい大丈夫」と思ってしまう小さな習慣が、積み重なると大きな差になります。

🧑‍🦽 回復を支えるリハビリ

脳梗塞を経験した方にとって、リハビリは日常生活を取り戻すための大きな支えになります。リハビリは大きく3つの段階に分かれます。

  • 急性期リハビリ:発症後すぐに開始。寝たきりを防ぎ、回復の土台づくり
  • 回復期リハビリ:専門病院などで行う訓練。歩行、手の動き、言葉の練習など
  • 生活期リハビリ:自宅に戻ってから継続。日常生活の自立を支援

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、多くの専門職が関わり、一人ひとりに合わせたプログラムが組まれます。

🤝 家族と社会のサポート

リハビリは本人の努力だけでなく、家族や社会の支えが重要です。自宅環境の調整や介護サービスの活用、同じ経験をした人たちとの交流が励みになることもあります。

📌 再発を防ぐ生活

脳梗塞は一度経験すると再発のリスクが高まります。予防とリハビリは「二人三脚」で進める必要があります。薬をしっかり飲み、定期通院を続け、生活習慣を見直すこと。これが、再び脳梗塞に苦しむことを防ぐ最大のポイントです。

✨ まとめ

脳梗塞は早期発見・早期治療・生活習慣の最適化で予防と再発抑制が期待できます。FASTの徹底、t-PA/血栓回収の時間依存性の理解、退院後の薬物療法とリハビリ継続が回復の鍵です。

ご本人とご家族が正しい知識を共有し、減塩・禁煙・運動・定期健診を続けることが、将来の健康を守ります。

🗂 よくある質問

Q:脳梗塞の初期症状はどのくらいで現れますか?
A:多くは突然現れます。片麻痺や言葉の障害、顔の歪みなどは発症直後から出るため、数分以内でも違和感を感じたら救急要請をすることが大切です。
Q:脳梗塞は若い人にも起こりますか?
A:はい。高齢者に多い病気ですが、生活習慣病や心臓の不整脈、喫煙などの要因があれば若い世代でも発症することがあります。
Q:一過性脳虚血発作(TIA)が起きたらどうすべきですか?
A:症状が消えても油断は禁物です。TIAは本格的な脳梗塞の前触れとなることがあるため、必ず医療機関を受診してください。
Q:脳梗塞を予防する一番の方法は何ですか?
A:高血圧や糖尿病などの生活習慣病をコントロールすることです。塩分を控えた食事、適度な運動、禁煙、節酒などが効果的です。
Q:脳梗塞の後遺症は完全に治りますか?
A:後遺症の程度は発症の場所や治療までの時間によって異なります。完全に治るケースもありますが、多くの場合はリハビリによって少しずつ機能を取り戻していきます。

📢 迷ったら、まず相談を

「これって脳梗塞かも…?」と感じたら受診のサインです。症状が突然・いつもと違うなら ためらわず119番を。退院後のリハビリや在宅支援のご相談は、地域の医療機関・保健所・ケアマネジャーにお問い合わせください。

📚 参考サイト