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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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脳梗塞と血圧の関係とは?知っておきたい予防と対策のポイント

2025/07/01

脳梗塞と血圧の関係とは?知っておきたい予防と対策のポイント

脳梗塞という言葉を耳にすると、「怖い病気」「突然倒れる」といったイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。そして、血圧が高い人ほどリスクが高い――という話もよく聞きますよね。でも、具体的にどのように関係しているのか、詳しくご存じの方は意外と少ないかもしれません。

この記事では、脳梗塞と血圧の深い関係をわかりやすく解説しながら、日々の生活の中でできる予防法や対策についてもご紹介していきます。
「血圧が高めだけど、まだ大丈夫かな……」と感じている方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。


脳梗塞と血圧の関係:なぜ高血圧が危険なの?

「血圧が高いと脳梗塞になりやすい」と言われる理由には、明確な医学的根拠があります。ここではそのメカニズムを、難しい言葉をなるべく使わずにお伝えしていきますね。

血圧が高いと血管が傷つきやすくなる

まず知っておきたいのは、高血圧は血管に負担をかけるという点です。

血圧が高い状態が続くと、血管の内側に強い圧力がかかり続けます。すると血管の壁が少しずつダメージを受け、**動脈硬化(どうみゃくこうか)**という状態が進行します。これは血管が硬くなり、内側が狭くなる変化のこと。

動脈硬化が進むと、脳の血管も詰まりやすくなります。まさにこの「詰まり」が、脳梗塞の直接的な原因になるのです。

「血圧なんて少し高くても平気」と油断していると、知らず知らずのうちに脳梗塞のリスクが高まってしまうんですね。

血圧の変動にも注意が必要

もうひとつ、見落とされがちなのが「血圧の急激な変動」です。

例えば、朝起きた直後やトイレに行った後など、血圧が急に上がるタイミングがあります。このとき、もともと動脈硬化が進んでいると、ちょっとした圧力の変化で血管が詰まったり、破れたりすることがあります。

特に日本人は**「朝方に発症する脳梗塞」**が多いと言われていますが、それにはこうした血圧の変動が関係しているんですね。

ですので、「普段はそんなに高くないから大丈夫」と思っていても、急な上昇が命取りになることもある、という点もぜひ覚えておいてください。

血圧が高い人は脳梗塞のリスクが本当に高い?

「血圧が高いと脳梗塞になりやすい」と言われても、実際どのくらいリスクが上がるのか、気になりますよね。ここでは、血圧と脳梗塞の関係を、数字や特徴を交えて詳しくご紹介します。

高血圧は脳梗塞の最大の危険因子

脳梗塞の危険因子は複数ありますが、高血圧はもっとも強いリスクファクターとされています。日本高血圧学会の報告によれば、高血圧の人は正常血圧の人に比べて、脳梗塞になるリスクが約4倍高いというデータも。

これは、血圧が高いほど脳の血管に常に負担がかかり続けており、やがてその血管が狭くなったり、詰まりやすくなったりするためです。

しかも、高血圧は自覚症状がほとんどないのがやっかいなところ。気づかないまま血管へのダメージが蓄積していくため、「ある日突然」脳梗塞を起こすというケースも少なくありません。

「まだ症状がないから大丈夫」と思っている方ほど、要注意なのです。

脳梗塞になりやすい血圧の目安とは?

 

では、どれくらいの血圧になると脳梗塞のリスクが高まるのでしょうか?

厚生労働省や日本脳卒中学会などでは、収縮期血圧(いわゆる上の血圧)が140mmHg以上拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上で「高血圧」と定義されています。
この数値を超えている場合は、すでに脳梗塞のリスクが上がっていると考えた方がよいでしょう。

さらに、「高めだけど治療はしていない」という方や、「薬を飲んでいるけど、ときどき忘れる」という方も要注意。血圧のコントロールが不十分だと、脳梗塞のリスクは下がりません。

血圧は一時的に高くなるだけでも、脳の血管に大きなストレスを与えます。「いつ測っても安定しているかどうか」が大切なんですね。


血圧をどう管理すれば脳梗塞を防げる?

ここまで読んで、「血圧を下げればいいんだな」と思われた方も多いと思います。まさにその通りなのですが、大事なのは「適切に」血圧を管理することです。

まずは家庭での血圧測定を習慣に

血圧を上手にコントロールするためには、自分の血圧を正確に知ることが第一歩です。病院で測るだけでなく、ぜひ家庭での血圧測定を習慣にしましょう。

おすすめのタイミングは、以下の2つです。

  • 朝起きてすぐ(排尿後、朝食前、薬を飲む前)

  • 夜寝る前(リラックスした状態で)

このとき、毎回同じ腕で測り、記録を取っておくと変化に気づきやすくなります。「この時期は高め」「運動を始めたら下がった」など、自分の体の傾向が見えてきますよ。

生活習慣の見直しがカギ

薬に頼る前に、まず見直したいのが生活習慣です。血圧を安定させるためには、以下のようなポイントが特に重要です。

  • 塩分を控える(1日6g未満が目安)

  • 野菜や果物をしっかりとる

  • 適度な運動を続ける(ウォーキングなど)

  • 体重を減らす(肥満の解消)

  • お酒はほどほどに(飲み過ぎ注意)

  • タバコは控える(血管に悪影響)

「全部は無理!」という方も大丈夫。できるところから、少しずつ始めればOKです。
特に塩分を控えることは、すぐに取り組みやすく、効果も現れやすいのでおすすめですよ。

血圧が低い人も脳梗塞になるの?

「私は低血圧だから、脳梗塞とは無縁でしょ」と思っていませんか?
実は、血圧が低い人でも脳梗塞になる可能性はあります。ここではその理由と注意点についてお話ししていきます。

極端な低血圧や急激な低下はリスクに

血圧が低いというだけで、すぐに脳梗塞のリスクが高くなるわけではありません。むしろ高血圧の方が圧倒的にリスクは高いのですが、以下のような場合には注意が必要です。

  • 急に血圧が下がる(脱水、起立性低血圧、薬の副作用など)

  • 血圧が低く、脳への血流が不足しやすい体質

  • 不整脈などの心疾患がある

このようなケースでは、脳に必要な血液が一時的に届かなくなり、脳梗塞の引き金になることがあるのです。特に高齢者の場合、夏場の脱水や夜間のトイレ後の立ちくらみなども、実はリスクの一端。

つまり、「血圧が高い・低い」に関係なく、安定して適正な血圧を保つことが何より大切だと言えます。

自分に合った血圧管理が必要

血圧の目標値は、年齢や基礎疾患の有無によって異なることがあります。たとえば、糖尿病や腎臓病がある方は、より厳密なコントロールが必要な場合も。

自己判断で薬をやめたり、逆に「とにかく血圧を下げなきゃ」と思い込んでしまうのは逆効果になりかねません。
かかりつけの医師と相談しながら、自分に合った血圧の目標を設定することが、結果的に脳梗塞の予防にもつながるんですね。


脳梗塞を防ぐために、今からできること

脳梗塞は突然やってくる病気ですが、多くの場合、日々の生活習慣でリスクを減らすことができます
ここでは、血圧を意識しながらできるシンプルな予防アクションをご紹介します。

今日からできる!小さな習慣の積み重ね

脳梗塞予防の基本は、「血管をいたわる生活」です。
以下のような習慣を、ぜひ少しずつ取り入れてみてください。

  • 朝の血圧を測る習慣をつける(変化のサインを見逃さない)

  • 塩分控えめの食事を意識する(味噌汁や漬物に注意)

  • こまめな水分補給を心がける(とくに夏場や入浴後)

  • 軽い運動を毎日続ける(散歩やストレッチでもOK)

  • ストレスをため込まない工夫をする(深呼吸、趣味の時間)

どれも特別な道具や高額なサプリは不要です。
でも、こうした小さな心がけが、将来の大きな病気を防いでくれるんです。

医師に相談すべきタイミングとは?

「血圧が高い気がするけど、まだ病院に行くほどじゃない」と感じている方も多いかもしれません。でも、以下のような場合は、一度医師に相談することをおすすめします

  • 家庭で測っていて、収縮期血圧が140mmHg以上が続く

  • 朝と夜の血圧に大きな差がある(20mmHg以上)

  • めまいや頭痛、ふらつきがある

  • 高血圧の家族歴がある

早めに対策することで、薬を使わずに済むケースも少なくありません。「まだ大丈夫」と思っている今こそ、行動のチャンスです。


まとめ:血圧のケアは、脳を守る第一歩

脳梗塞は決して他人ごとではなく、血圧の状態によってリスクが大きく変わる病気です。
高血圧はもちろん、低血圧や血圧の変動にも注意を払いながら、日々の生活習慣を整えることが何よりの予防につながります。

今日からできることを一歩ずつ始めて、未来の自分の健康を守っていきましょう。
そして、「ちょっと気になるな」と思ったときには、医師に相談することをためらわないでくださいね。