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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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【脳出血と瞳孔不同について】

2024/08/30

【瞳孔不同とは】

瞳孔不同(どうこうふどう)は、医学的には「左右の瞳孔の大きさが異なる状態」を指します。通常、両方の瞳孔は同じ大きさで反応しますが、何らかの原因で瞳孔の大きさに差が生じる場合があります。この状態は「アニソコリア(Anisocoria)」とも呼ばれます。

原因

瞳孔不同はさまざまな要因で引き起こされることがありますが、その主な原因は次の通りです:

1.生理的瞳孔不同

・約20%の健康な人々に見られる軽度の瞳孔不同で、特に問題とはならないものです。

 

2.神経学的原因

・ホルネル症候群:交感神経の障害により片方の瞳孔が小さくなる。

・動眼神経麻痺:動眼神経が障害されると、片方の瞳孔が拡大し反応が鈍くなる。

 

3.外傷や手術の影響

・目や頭部への外傷、眼科手術後に瞳孔不同が発生することがあります。

 

4.薬物の影響

・目薬や他の薬剤が片方の瞳孔に影響を与える場合があります。

 

診断と対応

瞳孔不同が見られる場合、原因が生理的か、あるいは深刻な疾患によるものかを評価するために、医師による診断が必要です。診断は、詳細な眼科検査や神経学的評価、場合によっては画像検査(CTやMRI)などが行われます。

 

まとめ

瞳孔不同は、特に健康に問題のないケースもありますが、神経系の病気や外傷による場合もあります。症状に気づいた場合は、速やかに医師に相談することが推奨されます。

 

 

【瞳孔不同で示唆される病気について】

瞳孔不同(アニソコリア)は、様々な病気や状態の兆候であることがあります。以下は、瞳孔不同が示唆する可能性のある代表的な病気です。

1. ホルネル症候群 (Horner’s Syndrome)

・概要: 交感神経系の障害により、片方の瞳孔が小さくなる(縮瞳)。

・他の症状: まぶたの下垂(眼瞼下垂)、発汗減少、眼球の陥没。

・原因: 頸部の腫瘍、頸動脈解離、脊髄の損傷など。

 

2. 動眼神経麻痺 (Oculomotor Nerve Palsy)

・概要: 動眼神経の障害により、片方の瞳孔が大きくなり(散瞳)、瞳孔の光反応が鈍くなる。

・他の症状: 眼球運動障害、複視(ダブり目)、眼瞼下垂。

・原因: 脳動脈瘤、糖尿病、脳卒中、頭部外傷。

 

3. アディー瞳孔 (Adie’s Pupil)

・概要: 片方の瞳孔が異常に大きくなり、光に対する反応が遅くなる。

・他の症状: 瞳孔の異常反応、通常は片側性。

・原因: 自律神経系の異常、しばしば特発性(原因不明)。

 

4. 脳腫瘍

・概要: 脳腫瘍が動眼神経や視神経を圧迫することで瞳孔不同が生じることがあります。

・他の症状: 頭痛、吐き気、視力低下、神経症状(手足の麻痺やしびれ)。

 

5. 脳卒中 (Stroke)

・概要: 脳血管の障害により動眼神経が損傷され、瞳孔不同が現れることがあります。

・他の症状: 突然の片側の手足の麻痺、顔面の麻痺、言語障害、視力低下。

 

6. 片頭痛

・概要: 特に片頭痛の発作中や後に一時的に瞳孔不同が生じることがあります。

・他の症状: 強い頭痛、光や音に対する感受性の増加、吐き気。

 

7. 外傷性脳損傷

概要: 頭部の外傷により、脳内の圧力が変化し瞳孔不同が生じることがあります。

・他の症状: 意識障害、記憶喪失、頭痛、吐き気。

 

8. 中枢性ヘルニア (Central Herniation)

・概要: 脳の一部が異常に圧迫され、瞳孔不同が急激に現れる場合があります。

・他の症状: 意識低下、呼吸不全、四肢の硬直。

 

まとめ

瞳孔不同は、軽微なものから重大なものまで様々な病気の兆候である可能性があります。特に、突然の瞳孔不同や伴う神経症状がある場合は、早急に医療機関を受診することが重要です。

 

【瞳孔不同と脳出血の関係について】

瞳孔不同と脳出血には重要な関係があります。脳出血は、脳内の血管が破れて血液が流出することにより、脳組織に損傷を与える状態です。脳出血が瞳孔不同を引き起こすメカニズムやその臨床的意義について詳しく説明します。

 

1. 脳出血のメカニズム

脳出血は、脳の特定の領域に出血が生じ、脳組織に直接的な圧力を加えることによって発生します。出血が進行すると、脳内の圧力が上昇し、出血した部位の近くや離れた部位の脳組織にも影響を及ぼす可能性があります。特に、出血が脳幹や周囲の神経に影響を与えると、瞳孔不同が現れることがあります。

 

2. 瞳孔不同が発生する理由

瞳孔の大きさと反応は、主に脳幹の中の「動眼神経」によって制御されています。動眼神経は瞳孔の縮小を司る神経であり、脳幹に近い位置にあります。脳出血が次のようなケースで動眼神経に影響を与えると、瞳孔不同が発生します:

・出血が脳幹に及ぶ: 脳幹は脳の重要な神経経路を通過する部分であり、ここに出血が及ぶと動眼神経が圧迫され、片側の瞳孔が異常に拡大します(散瞳)。

・中枢性ヘルニアの発生: 脳出血が原因で脳内圧が上昇し、脳の一部(特に側頭葉の内側)がテント切痕(小脳テントの開口部)を通じて脳幹に押し込まれる「テント切痕ヘルニア」が発生することがあります。この場合、動眼神経が圧迫され、瞳孔不同が生じます。

・反対側の瞳孔の反応低下: 出血が片側の動眼神経を障害すると、反対側の瞳孔の反応が遅くなる、または全く反応しなくなることがあります。

 

3. 臨床的意義

瞳孔不同は、脳出血の重症度や進行状況を示す重要な徴候となります。特に次のような状況では、緊急の医療対応が必要です:

・急激な瞳孔不同の発現: 瞳孔の大きさに急激な変化が見られた場合、脳出血が進行している可能性が高く、脳幹が圧迫されていることを示唆します。

・片側の瞳孔拡大と意識障害: 瞳孔が片側に拡大し、同時に意識障害が生じている場合、テント切痕ヘルニアなどの生命に関わる緊急事態が疑われます。

 

4. 診断と治療

瞳孔不同が見られた場合、医師は緊急で画像診断(CTスキャンやMRI)を行い、脳出血の有無とその範囲を確認します。出血の規模が大きい場合や、脳幹が圧迫されている場合、緊急の外科手術が必要になることがあります。また、瞳孔不同は患者の経過観察にも重要であり、瞳孔の大きさや反応の変化が継続的に評価されます。

 

まとめ

瞳孔不同は脳出血に伴う重要な神経学的徴候であり、特に動眼神経が影響を受けた場合に顕著に現れます。この状態が確認された場合は、迅速な診断と治療が不可欠であり、患者の予後に大きな影響を与えることがあります。