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脳梗塞リハビリ リバイブあざみ野

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【脳梗塞リハビリ】〜脳幹のしくみと意識障害について〜

2024/03/08

【脳梗塞リハビリ】〜脳幹のしくみと意識障害について〜

【脳幹について】

脳幹という場所をご存知でしょうか?脳幹とは脳の幹と書くだけあり、非常に大切な組織がたくさん集まっているところです。

「脳幹は神経線維の246のような場所」

 

【脳幹の仕組み】

・一般的に脳幹とは、中脳・橋・延髄に分類されます。

・脳幹は両側の大脳に挟まれるような形で、間脳から連続して中脳→橋→延髄→脊髄に連なっている。

・脳幹は左右の大脳や小脳に挟まれており、脳の深部に存在する。

 

【中脳について】

中脳は脳の部分の一つで、視床と脳幹の間に位置しています。視床と脳幹の間に位置しています。中脳は、視床と脳幹を結ぶ役割を果たし、視覚や聴覚の処理、運動の調節、注意の制御など、様々な重要な機能を担っています。また、中脳には黒質や赤核など、運動や報酬系に関わる核が含まれており、パーキンソン病などの神経疾患の研究においても重要な役割を果たしています。

 

【中脳の働き】

中脳は、多くの重要な機能を担っています。その主な働きには以下のものが含まれます:

1.視覚と聴覚の処理

中脳は視床と脳幹の間に位置しており、視覚や聴覚の情報を処理してそれを脳に伝える役割を果たします。視床の視覚と聴覚の情報を受け取り、それを脳幹や大脳に送ることで、見聞きした情報を認識し理解するのに必要な処理を行います。

2.運動の調節

中脳には運動に関わる核が含まれており、運動の制御や調節に重要な役割を果たしています。例えば、赤核は運動の計画や実行に関与し、黒質は運動の調節に関与しています。

3.注意の制御

中脳は注意の制御にも関与しており、外界からの刺激や内部からの情報に基づいて、注意を集中させるための信号を送る役割を果たします。これによって、適切な刺激に対する注意を向けることができます。

これらの機能によって、中脳は人間の行動や認知機能に重要な影響を与えています。

 

【中脳と報酬系について】

中脳と報酬系の関係は密接であり、中脳には報酬系に関与する核が含まれています。具体的には、中脳には以下のような報酬系の核が含まれています:

1.黒質

黒質はドーパミン神経細胞を含んでおり、報酬や動機付け、快楽などに関与しています。ドーパミンは報酬を受け取った時に放出され、その報酬を予測したり、それに対する行動を強化する役割を果たします。

2.赤核

赤核も報酬系に関与しており、特に動機付けや運動の制御に重要な役割を果たしています。報酬を受け取ることで赤核からの信号が放出され、それが行動を調節したり、報酬を求める動機付けを促進します。

中脳の報酬系は、生存や学習、行動の調節に重要な役割を果たしています。報酬系の正常な機能は健康的な行動や学習に必要不可欠であり、報酬系の異常は中毒や依存症などの問題を引き起こす可能性があります。

 

【橋について】

脳の橋(pons)は、脳幹の一部であり、視床と延髄の間に位置しています。その名前はラテン語で「橋」という意味を持ち、脳の構造を繋ぐ重要な役割を果たしています。

脳の橋は、以下のような機能を担っています:

1.呼吸制御

脳の橋は、呼吸の調節に重要な役割を果たしています。呼吸中枢として知られる部分が含まれており、自律神経系と連携して呼吸を調節し、酸素と二酸化炭素のレベルを維持します。

2.眼球運動の制御

脳の橋は、眼球運動を制御する神経核を含んでいます。特に、外眼筋や内眼筋などの筋肉を調節して、視線の方向や焦点を調整します。

3.神経の通信

脳の橋は、大脳と脳幹の間で神経の信号を伝達する役割も担っています。大脳からの情報を脳幹に送り、逆に脳幹からの情報を大脳に送ることで、身体の機能を調節し、感覚と運動を調整します。

4.睡眠と覚醒の制御

脳の橋は、睡眠と覚醒のサイクルを調節する神経核を含んでいます。特に、レム睡眠とノンレム睡眠の切り替えを制御し、睡眠の質を維持します。

脳の橋は、さまざまな身体機能の調節に重要な役割を果たしており、その異常は多くの神経学的な症状を引き起こす可能性があります。

 

【橋梗塞や橋出血の症状について】

橋梗塞や橋出血は、脳の橋(pons)で起こる血管の問題に関連した状態です。これらの状態が起こると、脳の橋の機能が影響を受ける可能性があります。以下は一般的な症状ですが、個人によって異なることがあります:

1.偏位やめまい

2.歩行困難またはバランスが悪い

3.味覚や嚥下の問題

4.顔の筋肉の麻痺または弱さ

5.言語の障害

6.視覚障害

7.けいれんや意識障害(重症な場合)

これらの症状は、橋梗塞や橋出血の重症度や位置、影響を受ける具体的な神経経路によって異なります。早期の診断と治療が重要であり、これらの状態は重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、緊急の医療処置が必要となります。

 

【延髄について】

延髄(medulla oblongata)は、脳幹の最も下位に位置する部分であり、脳と脊髄をつなぐ役割を果たしています。重要な生理学的機能を制御するために不可欠な構造です。

延髄の主な機能には以下のものが含まれます:

1.呼吸制御

延髄は、自律神経系の一部であり、呼吸の調節を行います。呼吸中枢として知られる部分が含まれており、酸素レベルや二酸化炭素レベルを監視して、呼吸の速さや深さを調整します。

2.心臓の制御

延髄は、心臓の自律神経系の制御にも関与しています。心拍数や血圧を調節するための神経信号を送り、循環系を維持します。

3.嚥下と嘔吐の制御

延髄は、食道の運動や消化器官の活動を調節するための神経回路を含んでいます。また、嘔吐反射などの防御反射を調節します。

4.眼球運動の制御

延髄は、外眼筋や内眼筋などの筋肉を調節して視線を制御し、視覚の方向を調整します。

5.睡眠と覚醒の制御

延髄は、睡眠と覚醒のサイクルを調節する神経核を含んでいます。睡眠の質やサイクルを維持し、覚醒状態を制御します。

延髄の異常は、呼吸や心臓の問題、嚥下障害、眼球運動の異常、睡眠障害など、さまざまな神経学的症状を引き起こす可能性があります。

 

〜プロレス技の延髄蹴りは危険です!!〜

プロレスの延髄蹴りは非常に危険です。延髄は、脳幹の一部であり、生命維持に必要な重要な機能を制御しています。延髄に直接的なダメージを与えることは、呼吸や心臓の制御などの生理学的機能に深刻な影響を与える可能性があります。また、延髄蹴りによる外力は、重篤な神経系の損傷や死亡につながる可能性があります。

プロレスの技は、熟練したプロのレスラーによって安全に行われることがありますが、延髄蹴りなどの頭部に直接的な攻撃を含む技は、トレーニングや技術が完璧であっても、事故や怪我のリスクが高まります。したがって、延髄蹴りや他の頭部への攻撃は、選手やトレーナー、プロモーターによって慎重に考慮され、避けるべきです。

 

【錐体路とは】

「皮質脊髄路と皮質延髄路の総称」

錐体路(Corticospinal tract)は、脳から脊髄に向かう主要な神経伝導路の一つです。この伝導路は、運動の意思決定や運動の制御に関与しています。具体的には、大脳皮質の運動野から発生し、脊髄の運動ニューロンに信号を送る役割を果たします。

錐体路は、主に以下の二つに分けられます:

1.上行性錐体路(Corticospinal tract)

大脳皮質から脊髄に向かう伝導路で、主に意志的な運動制御に関与します。この路は、大脳皮質の運動野から発生し、横断性の神経線維束として脊髄の各部位に伝わります。上行性錐体路の損傷は、運動麻痺や筋力低下などの症状を引き起こすことがあります。

2.下行性錐体路(Corticobulbar tract)

大脳皮質から脳幹の脳神経核に向かう伝導路で、主に顔面筋などの運動制御に関与します。この路は、大脳皮質の運動野から発生し、脳幹の運動ニューロンに信号を送ります。下行性錐体路の損傷は、顔面筋の麻痺や表情の変化を引き起こす可能性があります。

錐体路は、身体の自発的な運動や姿勢の制御に不可欠な役割を果たしています。そのため、錐体路の損傷は身体機能の障害を引き起こし、リハビリテーションや治療が必要となる場合があります。

 

〜皮質脊髄路〜

皮質脊髄路(Corticospinal tract)は、脳の大脳皮質から脊髄に向かう神経伝導路の一つです。この伝導路は、運動の制御に関与し、特に意志的な運動を行う際に重要な役割を果たしています。

皮質脊髄路は、大脳皮質の運動野(主に運動皮質と呼ばれる部分)から発生し、脊髄の各部位にまで延びます。この伝導路は、主に横断性の神経線維束として脊髄に向かい、その後脊髄の運動ニューロンにシナプスを形成します。皮質脊髄路は、大脳皮質の運動ニューロンが身体の運動を直接的に制御する主要な経路の一つです。

皮質脊髄路は、上行性と下行性の二つに分かれます:

1.上行性皮質脊髄路(Corticospinal tract)

大脳皮質から脊髄に向かう伝導路で、主に意志的な運動制御に関与します。この路は、運動皮質から発生し、脊髄の各部位に信号を送ります。上行性皮質脊髄路の損傷は、運動麻痺や筋力低下などの症状を引き起こすことがあります。

2.下行性皮質脊髄路(Corticobulbar tract)

大脳皮質から脳幹の運動ニューロンに向かう伝導路で、主に顔面筋などの運動制御に関与します。この路は、運動皮質から発生し、脳幹の運動ニューロンに信号を送ります。下行性皮質脊髄路の損傷は、顔面筋の麻痺や表情の変化を引き起こす可能性があります。

皮質脊髄路は、身体の自発的な運動や姿勢の制御に不可欠な役割を果たしています。そのため、皮質脊髄路の損傷は身体機能の障害を引き起こし、リハビリテーションや治療が必要となる場合があります。

 

【脳幹の神経核について】

脳幹には、さまざまな神経核が含まれており、それぞれが異なる機能を担っています。これらの神経核は、身体の基本的な機能や生理学的プロセスを制御するのに重要な役割を果たしています。主な脳幹の神経核には以下が含まれます:

1.体性前庭神経核(Vestibular nuclei)

平衡感覚と空間認識を調節し、身体の姿勢とバランスを維持するのに重要な役割を果たす。

2.迷走神経核(Nucleus ambiguus)

呼吸や消化器官の活動を制御し、顔面筋の運動にも関与する。

3.橋の顔面神経核(Facial nucleus of the pons)

顔面の筋肉の運動を制御し、表情を形成する。

4.赤核(Red nucleus)

運動の計画や制御、姿勢の調節に関与する。

5.黒質(Substantia nigra)

ドーパミンの生産を行い、運動の調節や報酬系に影響を与える。

6.視床下部(Hypothalamus)

自律神経系の調節や体温の制御、食欲や睡眠などの生理学的機能を調節する。

これらの神経核は、脳幹の機能に深く関与しており、その異常はさまざまな神経学的症状を引き起こす可能性があります。

 

【意識障害について】

〜意識のある状態とは〜

・目を覚ましている

・外的刺激に反応する

・刺激に対して適切に対応する

・その時の行動を覚えている

 

【意識の中枢の脳幹網様体とは】

脳幹網様体(Reticular Formation)は、脳幹内に広がる複雑な神経核のネットワークです。この領域は、神経細胞の集合体であり、さまざまな機能を調節し、身体の基本的な生理学的プロセスを制御します。

脳幹網様体の主な機能には以下のものが含まれます:

1.覚醒と睡眠の制御

脳幹網様体は、覚醒状態と睡眠状態の調節に関与します。特に、覚醒中には脳幹網様体が活性化し、視床や大脳皮質に覚醒信号を送ります。

2.注意の制御

脳幹網様体は、外界からの刺激や内部からの情報に基づいて、注意を制御する役割を果たします。注意が必要な情報に対して神経信号を増幅し、集中力や警戒心を高めます。

3.運動の調節

脳幹網様体は、運動の調節や姿勢の制御にも関与します。特に、脊髄や脳幹の運動ニューロンに対して信号を送り、運動の流れを調節します。

4.自律神経系の調節

脳幹網様体は、自律神経系の活動を調節し、心臓や消化器官などの内臓機能を制御します。特に、ストレス応答や緊急時の反応に重要な役割を果たします。

脳幹網様体は、多くの生理学的機能を調節し、身体のホメオスタシスを維持するために必要不可欠な役割を果たしています。

 

【意識障害の評価法】

意識障害の評価法にはさまざまな方法がありますが、一般的には以下の手法が使われます:

1.グラスゴー・コーマ・スケール(Glasgow Coma Scale、GCS)

このスケールは、意識レベルを評価するために広く使用されています。患者の眼の開閉、口の動き、発声などの反応に基づいてスコアを与え、その合計で患者の意識レベルを評価します。

2.リッチモンド尺度(Richmond Agitation-Sedation Scale、RASS)

この尺度は、意識状態を評価するために使用されます。患者の興奮や鎮静の程度に基づいて、尺度上で評価されます。

3.ソマ・ノセ・スケール(SOMA/NOSÉ scale)

このスケールは、意識障害の患者のレベルを評価するために使用されます。患者の行動、反応、コミュニケーション能力などを評価します。

4.EEG(脳波検査)

脳波検査は、意識障害の原因や程度を評価するために使用されることがあります。脳の電気的活動を記録し、異常なパターンや活動の変化を検出します。

5.磁気共鳴画像法(MRI)やCTスキャン

脳の構造や機能に関する異常を評価するために使用されます。脳の損傷や腫瘍、出血などの病変を検出します。

これらの評価法は、意識障害の原因や程度を評価するために使用され、患者の治療や管理に役立ちます。医師や看護師などの専門家が適切な評価法を選択し、患者の状態を適切に管理することが重要です。

 

【意識障害の原因】

〜脳そのものに原因がある場合〜

・脳血管障害(脳梗塞 脳出血)

・頭部外傷

・脳腫瘍

・てんかん

 

〜脳以外の原因で2次的に脳が冒される場合〜

・肝性昏睡

・尿毒症

・糖尿病性昏睡

・循環/呼吸不全

・酸素欠乏症

・中毒(薬物、アルコール、一酸化炭素)

 

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