【脳梗塞リハビリ】ツボのお話①
目次
【脳梗塞リハビリ】
ツボのお話〜四総穴〜
皆さん、こんにちは!
12月と1月の毎週土曜日のブログ記事を担当します鍼灸あんまマッサージ指圧師のTです。
土曜日のブログ記事では、皆さんにより東洋医学や鍼灸を身近に感じでもらうために、自分でも実践できそうなことを簡単にご紹介していこうと思います。
第1回目は「四総穴」というツボのお話です。
【ツボのお話】
よく患者さんから「ツボっていくつあるの?」「先生は全部覚えたの?」など聞かれることがあります。
皆さんがよく言うツボは「経穴」と言い、身体には361個(それ以上)あると言われています。
これらの経穴は一通り勉強して覚えますが、臨床でよく使用するツボというのは、絞られていきます。
そこでその中から皆さんにも実用性のあるものをさらに選び、何回かに分けてご紹介したいと思います。
少しでも知っておくと、ご自身のみならず、ご家族やご友人の健康にもお役に立てることと思います。
一緒にツボを触って感じてみましょう。
最初にご紹介するのは「四総穴」と呼ばれている4つのツボです。明の時代に書かれた書物には
肚腹三里留、
腰背委中求、
頭項尋列缺、
面口合谷収。
とあります。簡単に説明しますと、
お腹の問題には「足三里」
腰や背中の問題には「委中」
頭や首の問題には「列缺」
顔や口の問題には「合谷」
このツボを知っていれば、身体の異常に対処できますよ、という4つに厳選したのがこの四総穴です。
では「四総穴」を1つ1つ見ていきましょう。
【足三里】
膝のお皿の下中央から(親指以外の)指4本分下そこから脛のちょっと外側に取ります。
「足三里」は消化器系の疾病全般に用いることができます。特に胃腸が弱い、消化不良、胃痛、嘔吐、しゃっくり、下痢、便秘、胃神経症などに効き、「胃腸の調節」に欠かせない非常に万能なツボです。
皆さんの中にはこの「足三里」を知っている、あるいは名前を聞いたことあるという方もいらっしゃるかもしれません。松尾芭蕉が旅するのにここに灸を据えたと言われ、健脚の灸のツボとしても知られています。
足三里のお灸はとても気持ちよく、ここに定期的に据えると健康に長生きできると長寿の灸としても昔から親しまれています。
ご自分で刺激するときは心地良い刺激で押してみて下さい。またご家庭でも使いやすいせんねん灸などでお灸してあげると、その心地良さで、お灸そして足三里のファンになること間違いなしです。
【委中】
膝の裏側、曲げると横シワが入りますが、その線の真ん中に取ります。
「委中」は背中や腰の痛みに効果があり、ギックリ腰、坐骨神経痛、膝の痛み、足腰のだるさや足の浮腫みにも効きます。
ここに鍼をしますと、ビーンと足先まで響きます。ご自分で「委中」を刺激するときはソフトに優しく気持ちいい圧で押して下さい。押した後、不思議なことに腰が伸びやすくなっていることでしょう。足の浮腫みが気になる方はここにお灸してあげると足がスッキリして気持ちいいでしょう。
【列缺】
手のひら側の親指の付け根の手首のシワから指2本分に取ります。
「列缺」は頭部・頸部の痛みやコリに効果があるツボです。他には、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患、咳・喉の痛み・鼻づまり・鼻水・歯の痛み・顔面麻痺にも用いられます。顔のむくみにも有効です。
ご自分で「列缺」を刺激するときはゆっくり優しく押さえて下さい。このとき首や頭部が痛い時は、軽く首を痛くない程度に動かしてあげるとより良いです。また今の季節は風邪やインフルエンザが流行る時期ですから、なってしまってからの治療のツボとして使うことはもちろん日頃から軽く押してあげて予防のため活用しても良いでしょう。
【合谷】
手の甲側の親指と人差し指の間でくぼみの部分に取ります。
「合谷」は頭痛、眼精疲労、歯の痛み、顔面神経麻痺など頭顔面部の症状に良く用いられます。他にも首肩の凝りや風邪、生理痛、皮膚の痒み、胃腸の調節、精神安定など様々な症状に対応できるツボなので、足三里と並んで最も有名なツボの1つといえます。
ご自分で押すと痛いですが、手応えを感じ易いツボでもあります。歯医者さんに通ってる方は、歯の治療前に刺激してあげると歯の治療が楽に感じますよ。
以上、たくさんあるツボの中から全身の治療を可能にするために選ばれた4つのツボ「四総穴」について述べてみました。これで皆さんが体調を崩しても慌てることなく最低限のケアを自分ですることはできることでしょう。ツボに興味持って頂けたら幸いです。
また次回の記事をお楽しみに。再見!
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