脳卒中(脳梗塞、脳出血)の4割に発生する半側空間無視って何?どんなリハビリをするの?
今回は半側空間無視という高次脳機能障害について話をしていきます!
左麻痺の方だと4割程度に出やすい症状ですので、
- 半側空間無視とは何か?
- どんなリハビリがあるのか?
について、話をしていきます。
目次
半側空間無視とは?
脳卒中(脳梗塞や脳出血)で右脳の頭頂部(多くは頭頂連合野)約4割に合併する症状で、左側が見えてはいるけども、無視してしまう状態を言います。
視力の問題ではなく、認識や注意の問題になるため、左側半分が見えないと言うよりも、注意が向けられていない状態を言います。ほとんどが左側の麻痺によって生じるものとされています。
症状は?
- 左側が認識されなくなり、認識の中心線が右に移動するので、右ばかり向いている
- 認識されない部分にものがあると、ぶつかる
- 食事の際に左側に置いてあるものに、注意を向けることが難しくなるため。左半分のみ食べないことがある
などが見られます。
半側空間無視の評価方法
- 線分二等分テスト
こちらは線の真ん中にチェックをしてくださいと言い、チャックしてもらいます。
この時に、左側の半側空間無視があると、チェックした場所が右に寄ります。
- キャンセルタスク
こちらは、線分抹消試験とも言われ、線にチャックを入れてもらいます。
この時に、左側のチェックが明らかに少ないと、半側空間無視を疑います。
- 時計の絵タスク
こちらは、時計だけではないのですが、絵をかいてもらうと右側しか認識されないと、半分の絵になります。
時計ですと、1時~6時まで書いてあったり、右側に1時~12時と書いてあったり、様々な状態が出ます。
- CBS
こちら、普段の生活で半側空間無視の症状が出ていないか、質問票を書いてもらいます。
半側空間無視のリハビリ
半側空間無視のリハビリの方法はたくさんありますが、今回は代表的なものをご紹介します。
対症的アプローチ
左側への注意喚起
意識的に左へ注意を向けるように練習します。
視覚的に首を左右に振ってもらったり、体幹を左右にひねることで視覚による探索機能を促すことも可能です。
プリズム適応
プリズム眼鏡をしてもらって、視野をわざと右にずらして動作を行ってもらいます。認識されるものと、見えているものとのずれを徐々に修正していきます。
ミラーセラピー
座った状態で、体の中心部分に鏡を置いて、普段無視をしてしまっている左側を右手を動かすことで、左側が動いているような感覚にすることで、半側空間無視の体のイメージを修正していきます。
実際、研究でも効果があるとされております。
フィードバックアプローチ
こちらは、ビデオを撮っておき、視覚的なフィードバックにて体の認識を修正していきます。
ご利用者様自身の体の認識を、スマホなどのビデオで撮っておくと、理解しやすくなります。
【終わりに】
利用者様が、やりたいこと、何かに貢献したいけど、麻痺、高次脳機能障害があり億劫になっている方、全力でサポートしていきたいと考えています。
『あきらめない人の力になりたい!』
今日も頑張っていきます!!!
まずは電話問い合わせ、体験もお待ちしております!
随時、受け付けておりますのでお悩みをお聞かせください。
少しでもリハビリ難民を救いたい
責任をもって対応させていただきます。
理学療法士 鈴木